ZEDDと言えば「Stay」が有名である。彼のこの曲は「2017 MTVビデオ・ミュージック・アワード」で最優秀ダンスビデオ賞にノミネートされた。シンガー・ソングライターのアレッシア・カーラとコラボした同曲は、アメリカにおいてダブルプラチナ認定されている。そんなZEDDについてご紹介する。
ZEDDはロシア出身で、ドイツのカイザースラウテルンで育った。本名はアントン・ザスラフスキーといい、今年で29歳になる。そんなZEDDはプログレッシブ・ハウスやダブステップ、クラシック音楽などを自身の曲に取り入れて製作しており、一般的には彼の曲はエレクトロ・ハウスというジャンルに入る事が多い。ZEDDは4歳からピアノを習い始めて、なんと6歳の時に初めてのレコーディングを経験している。これは両親が共に音楽家だった事の影響が大きかったそうだ。
ちなみに、12歳になるとドラムも始めている。最初はロックバンドで活動していたが、2009年頃からエレクトロニック・ミュージックに深い興味を持ってプロデュースを始めた。ZEDDという名前で活動をするようになったのは、この頃からである。その後、リミックスコンテストでも優勝するという経験もした。それから徐々にZEDDが有名シンガーの曲のプロデュースやリミックスなどを担当する事も増え、日本では安室奈美恵さんの曲をプロデュースしている。また世界的に有名なシンガー達とコラボしたシングル曲も何枚もリリースしたのである。
ZEDDは、2017年にリリースした「Stay」でシンガーソングライターのアレッシア・カーラとコラボしている。彼女は同じく2017年に日本でも公開されたディズニー映画で主題歌を歌っている事でも知られている人気シンガーである。そんなZEDDのヒット曲「Stay」のMVでは、彼が初めての演技に挑戦しているという事で公開される前から期待されていた。MVの中ではアレッシアと2人でオープンカーで出かけたり、一緒にのんびりとカフェで過ごしたりと恋が始まる一歩手前の関係である事がわかる。ZEDDはこのMVについても「Stay」という曲そのものと同様にとても好評価を得たのだ。「Stay」は全米ダンス・シングルチャートで1位になった程の大ヒットだったのだが、アメリカではダブルプラチナに認定されている。これは約200万枚の売上に相当する事を示しているのである。MVに関しては公開されてから4900万回も再生されており、先に公開されたリリックビデオはなんと2億回も再生された。
ZEDDが日本のファン向けに、日本限定アルバム「Stay+」をリリースしたのは2017年12月の事である。彼の様々なヒット曲が収録されているこの1枚は、以前はデジタルでしか配信されていなかったヒット曲はもちろん、国内や国外におけるタイアップ曲などを聞けるのが大きな魅力だ。またこのアルバムのためだけにZEDDが製作した「ゼッド・メガ・ノンストップ・ミックス」という16分間に及ぶ大ヒットした曲ばかりをミックスしたものは特に聞き応えがあるだろう。ZEDDはこれまで10回も来日しており、非常に親日家である事が有名だ。それを知っているファンにとってはかなり嬉しいプレゼントのような物となった。
「Stay」は日本人シンガーのRIRIが日本語によるカバー曲を出している。実はこの日本語カバーを出す事になったきっかけはZEDD自身が2017年にフェスのために来日した際、「Stay」を披露した時にファンがとても盛り上がっていた事に感動した事だったそうだ。彼はこの曲を日本人皆が知っている曲になって欲しいという願いから、日本語でカバー曲を出す事をレコード会社に提案したのである。それに応えたレコード会社側がカバー曲を歌う候補のアーティストを数名程ZEDDに提案し、その中からRIRIが選ばれた。
Photo: https://www.facebook.com/Zedd/
Written by 編集部