Apple MusicやSpotifyなどの音楽配信サービスがリスナーの間でも一般的に音楽を楽しむ手段となったなか、ついにYouTubeも独自の音楽アプリを開発し、日本でもそのサービスがスタートした! このサービスは今年6月よりアメリカやオーストラリアをはじめ、世界22の国や地域ですでにスタートしており、あとからの日本でのスタートとなった。
YouTube MusicではYouTubeにアップされている全ての動画を見ることができ、動画だけでなく、音楽のみを楽しむことも可能に。レコード会社による公式動画だけでなく、一般の人によりアップされている膨大な数のリミックスやカバー曲、オリジナル動画も対象となる。広告付きの無料版と、広告は表示されず、バックグラウンド再生やオフライン再生も利用できる月額980円(iOS版は1280円)からの「YouTube Music Premium」の2プランが用意されており、ユーザーの視聴履歴からパーソナライズ化され、自分だけのおすすめ音楽/動画に出会うことができるとしている!
今回スタートしたYouTube Musicにはいわゆる”違法音楽アプリ”を使用することへの歯止めとなることも期待されるだろう。今では子供のなりたい職業ランキングにも入る「ユーチューバー」の存在もあって、YouTubeで収益を見込むことはいたって自然な流れだ。
人気ラッパー、ニプシー・ハッスル(Nipsey Hussle)はインディーズアーティストでありながらストリーミングと配信だけで多額の売り上げを稼いできたアーティスト。そんな彼によると各WEB/ストリーミングでの100万回再生で得られる利益は以下の通りだとしている。
YouTube: 約7万6千円
Spotify: 約48万4千円
Apple Music: 約81万4千円
Tidal: 約138万5千円
Amazon Music: 約44万5千円
これを見ると今まで広告収入だけであったYouTubeは極端に収益が低いものの、YouTube Musicでは前述したように有料版であるYouTube Music Premiumも用意されており、公式サイトでは「ユーザーがコンテンツを視聴した割合に応じて、定期購入の全体の収益から一部を受け取ることができる」としている。これによって今までほぼプロモーションとしてしか機能していなかったYouTube上の作品が、アーティストらにとって大事な収益となることも期待できるだろう!
Google参加であるYouTubeのアプリということもあって、既に提供中の音楽配信サービス「Google Play Music」のユーザーはそのままYouTube Music Premiumを使用することが可能で、これまでに購入したすべての音楽、アップロード、プレイリストにアクセスできる。現時点で配信されている楽曲は両者で異なるものの、これらも含めて今後統合していく方針だ。
音楽配信サービスはすでにApple Music、Spotify、Amazon Musicなど大手が参入しているフィールド。多様なコンテンツを持ち、一般的な認知度も高いYouTubeがこの中でどう台頭していくのか、注目が集まる。
written by #BsideNews
source:
https://youtube-jp.googleblog.com/2018/11/youtube-music.html
https://creatoracademy.youtube.com/page/lesson/artist-monetization?cid=artist&hl=ja#strategies-zippy-link-2
photo: youtube