もともとプラグインやMIDIコントローラー、モバイル向けのオーディオインターフェースなどDAW周りを得意としていたイタリアのIK Multimediaが2年前に発表し、瞬く間に人気のアナログシンセの一つとなった「Uno Synth」の上位機種UNO Synth Proと、小型機にあたるUNO Synth Pro Desktopが発表された。
気になるお値段はUNO Synth Pro実勢価格:84,800円、小型機のUNO Synth Pro Desktop実勢価格:51,800円と、Uno Synthを引き継いだお人好しが過ぎる安心のお値段。
Korg, Roland, Yamaha, Behringerなど大手メーカー群雄割拠の小型シンセ界隈で、新参者にも関わらず見事な成功を収めている機種の上位版とくれば期待せざるを得ない!まずはプロモーション動画を!
主な違いはサイズとキーボードになるだろう。小型機のUNO Synth Pro Desktopはタッチ・キーボードとピッチ、モジュレーションもタッチストリップとなっている。UNO Synth Proはキーボードはアフタータッチ付きの一般的な37キーでピッチ、モジュレーションも通常のホイール式となっている。
サイズは大きく違うが、サウンド面はどちらも全く同じサウンドエンジンを搭載しているので、演奏を重視するなら通常版、制作・モバイル用としてサイズや持ち運びを重視するならUNO Synth Pro Desktopを選ぶといいだろう。
3基のオシレーターを搭載(PWM、シンク、FM、リング・モジュレーション)し、小型ながら本格的なアナログならではのサウンドを楽しめる仕様になっている。ヴィンテージテイストなサウンドからモダンな複雑なサウンドまで幅広く対応できそうだ。
サウンド面ではオシレーターについで重要なフィルター部。UNO Synth で評価の高かった2ポール OTA マルチモード・フィルターに加え、2ポール/4ポール SSI 製ローパス・フィルターが追加されたデュアル・フィルター仕様となっている。
並列・直列どちらでも利用できるので24のフィルターの組み合わせが可能。
ステップ、リアルタイム・レコーディングに対応し、40個のパラメーターをオートメーションできる本格的な64ステップ・シーケンサーを搭載しており、10モードのアルペジエーターと組み合わせることで複雑なパターンも作成できそうだ。さらにはコードモードやCVの搭載など、前機から機能やハードウェアの性能もかなり拡張されており、ほぼ全部入りアナログシンセと言っても過言ではないだろう。
またしても性能・サウンド・デザイン・価格設定の良さと、全てが揃った新定番シンセとなりそうだ。
発売は2021年4月予定ということで、早くサウンドを聞きたいという方は一旦こちらのデモ動画をチェックしよう。
ファットなアナログらしいサウンドから、煌びやかなパッドやリード、ダーティな迫力あるアルペジオまで、まさにこれが欲しいというサウンドばかり。
この他にも紹介しきれないほど色々な機能が詰め込まれており、この記事だけでは紹介しきれないので、ぜひ国内代理店ウェブサイトもチェックして欲しい。
written by Yui Tamura
source:
https://hookup.co.jp/products/ik-multimedia/uno-synth-pro
photo:
https://hookup.co.jp/products/ik-multimedia/uno-synth-pro