かねてからテクノ大国ドイツにテクノ博物館が設立されることがテクノファンの間で注目されているが、一方、ヒップホップ発祥の地であるニューヨーク・ブロンクスでは、ヒップホップの歴史を伝える博物館「Universal Hip Hop Museum」の設立計画が進んでいるという。
Engadgetによると、同博物館は2019年の冬から着工予定で、ヒップホップ誕生から50周年を迎える2023年にオープン予定だという(当初の予定では2022年)。また同博物館は、旧来の博物館とは異なり、VRやホログラム、iPadで描いたヴァーチャルグラフィティーを投影するプロジェクターが設置されるなどここ最近のハイテク技術ををふんだんに取り入れたものになる模様。
そんなわけで早速、気になる「Universal Hip Hop Museum」の公式サイトを覗いていたみたところ、先述のハイテク技術導入に関しての説明を発見。それによると同博物館は、ほかでは見られない没入型オンラインおよびオフライン体験のための最先端のパーチャールおよび拡張現実技術を使用して、ヒップホップ文化における過去の歴史の徹底的な分析と見解を来館者に提供する。
またパートナーとしてグーグルのVRビューワーのCardboardなどVRコンテンツ関連をはじめ、テック系企業や教育やソーシャルサービス系の団体もパートナーに迎えているようだ。またヒップホップシーンのレジェンドの1人であるKurtis Blowが共同チェアマンを務めることになっており、ニューヨーク市経済開発会社が開発する施設「Bronx Point」内の2フロアが博物館のスペースとして使用される予定だ。
なお、ハイテク設備導入の面で、今後も注目を集めそうなこの博物館だが、ほかにも音楽面ではDJブースやレコーディング施設が併設され、来場者はDJミックスやスクラッチ体験を楽しむことができるそうだ。
テクノファンはドイツに、ヒップホップファンはブロンクスに。音楽ファンは今後の海外旅行の楽しみとしてクラブミュージックカルチャーの歴史を辿るイベントも旅のしおりに書き込んでおくべき時代がもうすぐそこまできているようだ。筆者的にはヒログラムで飛び出すヒップホップオリジネーターのAfrika Bambaataaあたりを是非観てみたい…。
ちなみに「Universal Hip Hop Museum」が開設しているYouTubeチャンネルには様々なヒップホップに関する様々な動画コンテンツがアップされているので、オープンまで待ちきれないヒップホップヘッズはまずはこちらをチェックするところから始めてみては?
written by Jun Fukunaga
source:
https://www.engadget.com/2019/02/18/nyc-universal-hip-hop-museum-technology/
https://www.amny.com/entertainment/universal-hip-hop-museum-bronx-1.14553253
photo: Universal Hip Hop Museum Facebook