世界的に新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ここ日本でも連日、感染拡大が報じられ、現在は医療現場の病床不足も懸念されている。アメリカではコーチェラの会場設営を手がける業者がその経験を活かし、医療用仮設テントの設営で地域の医療現場に貢献していることが報じられているが、同じようにここ日本でもイベント会場の設置・運営を事業とする企業のTSP太陽株式会社が、新型コロナウイルス対策として陰圧式医療用テントの提供を開始したことを発表した。
関連記事:コーチェラのステージ建設会社が新型コロナ患者用の仮設テント設営に乗り出す
TSP太陽株式会社は、1922年創業の企業。近年は主な事業としてイベント会場の設置・運営を手掛けてきたが、今回の新型コロナ禍を受け、創業以来培ってきたテントに関する専門技術・知識とイベント会場の設置・運営の実績を活かし、逼迫する医療現場を支援する。
TSP太陽株式会社が提供する陰圧式医療用テントはプレスリリースによると、きわめて短時間で設置できることが特徴になった仮設医療施設だ。また陰圧式医療用テントは高性能排気システムを設置することで内部の空気を外部に放出可能。診察などの対応時に導線や空間を区切り、頻繁な換気を行うことは基本予防のリテラシーのほかにこのような施設に求めらる条件であり、空間としての感染症対策の条件をクリアしているとのこと。
さらに同社が提供するテントは、医療の各現場のニーズに合わせた柔軟なサイズ展開が可能で小型のもので約20㎡、大型のもので約1,000㎡までのものを用意。いずれも短時間で設置可能であり、小型のもので約60分、大型のものでも約3日間で設置が完了するため、すぐにでも病床を確保したい場面においても対応が可能だという。
TSP太陽株式会社は今回の発表にあわせて、プレスリリースでは以下のようにコメント。
TSP太陽株式会社は、東日本大震災をはじめ、多様な仮設建築物の計画・設計・施工まで一気通貫で手掛けてきており、多数の実績がございます。弊社所有の仮設資材とノウハウをご活用いただき、事態の早期鎮静化に向けた社会活動に貢献したいと考えております。そして「国難」と言うべき現状を打破し、一日も早い終息を願っております。
平時はイベント会場の設営で音楽シーンを含むイベント業界を支える企業がこのような形で社会貢献活動を行なってくれることはありがたい。
TSP太陽株式会社がこれまで手がけてきた各種実績は同社の公式サイトで確認できる。
written by Jun Fukunaga
source: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000056254.html
photo: TSP太陽株式会社