気持ちは分かるけど。ロンドンのトイザらス跡地で行われた違法レイヴに、現地警察が介入

ウエストロンドン近郊のハウンズロー地区にあるトイザらス跡地にて、違法にレイヴを開催しようとした5名が逮捕される事件が発生。
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2018.04.16 03:30

「子供でいたいずっとトイザらスキッズ大好きなおもちゃに囲まれて」日本版のCM音楽が妙に記憶に残っている(もちろんみんな知ってるよね? )。3月に倒産してしまったアメリカのおもちゃ販売会社「トイザらス」。“アマゾン・エフェクト”なんて呼ばれ、時代に淘汰されてしまったが、巨大な店舗跡地は残されたままだ。ロンドンの音楽好きな“キッズ”は大好きな音楽に囲まれたくてトイザらス跡地でレイヴを企画した。



Raves “R” us!? ネーミングとその心意気やよし。違法レイヴで5名逮捕。NEW YORK POSTが報じる


やっぱりダメでした。ウエストロンドン近郊、ハウンズロー地区で不法にレイヴを開催しようとした5名が逮捕されてしまったようだ。ハウンズロー警察のTwitterによると、3月31日、警察はレイヴ会場となったトイザらス跡地に踏み込み、強制シャットダウン。開催にかかわった5名を逮捕。開催の旨を把握していた警察は事前に、レイヴに参加しないようSNSを通じて勧告し、迅速かつ適切な対応をとったとNEW YORK POSTでは報じられている。ハウンズロー警察のTwitterはトイザらスのロゴの上に「Raves “R” us」 とタグされた現場写真と逮捕を報告した。




世界各地に残る店舗跡地問題と「スクワット」


廃墟やビルを不法占拠してアート活動する「スクワット」という文化が存在する。不法占拠する者を「スクワッター」と呼び、これらはヨーロッパ圏から世界的に広まっていった。今もなお、所得が少ないアーティストが「スクワット」したり、住むところが不足している地域には「スクワッター」がいる。基本的に法律上ではアウトだが、住宅不足問題を抱える政府が黙認したり、あえて国が一時的に合法化する事例も過去にある。NYのSOHO地区は不法な「スクワット」によってアートカルチャーを形成した有名な例である。世界各地にある大手チェーンが残した巨大な負の遺産。アートや音楽の表現に使えれば素晴らしいことであるが、正式な手続きを踏むにはクリアしなければならない課題が多く、なかなか実現には至らなそうである。



Photo by rob walsh on Unsplash


いつの日か「Raves “R” us」が開催されますように


今回のレイヴはうまくいかなかったが、アイデアとしては面白く、やりたい気持ちはわからないでもない(ダメなものはダメだけど)。いずれこの「Raves “R” Us」が法的な問題をクリアしてオフィシャルなフェスとして開催されることを期待したい。大手イベンター会社の皆さん、いかがでしょうか? ずっと子供でいたいトイザらスキッズとして育った有志諸君もぜひ検討してみてほしい(ちなみに筆者はハローマック派だ)。





参考:https://nypost.com/2018/04/11/massive-rave-at-abandoned-toys-r-us-shut-down-by-police/

https://www.stereogum.com/1991071/five-arrested-for-rave-inside-abandoned-toys-r-us/news/



Written by TOMYMOCHIZUKI

Photo:NEW YORK POST, HounslowMPS Twitter,rob walsh on Unsplash,ORIEMONikada YouTube



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