10代パンクバンド、The Linda Lindasによるアジア人差別の実体験を歌った「Racist, Sexist Boy」が話題に

LAを拠点に活動するバンドは、アジア系とラテン系の血を引く姉妹、従姉妹、その友人によって結成された。
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2021.05.22 10:00

アジア系とラテン系の血を引く姉妹、従姉妹、その友人らなど現在10歳から16歳のメンバーで構成されたLAを拠点に活動するパンクバンド、The Linda Lindasによる新曲「Racist, Sexist Boy」が、現在SNSで話題になっている。



メンバーのアジア人差別の実体験をテーマにした楽曲


「Racist, Sexist Boy」は、バンドがロサンゼルス公共図書館(LAPL)で開催された「TEENtastic Tuesdays」のオンラインライブシリーズに出演した際に披露された、メンバーのアジア人差別の実体験をテーマにした曲だ。



この曲について、10歳のバンドのドラマー、Milaは「ロックダウンに入る少し前にクラスの男子が私のところに来て、「お父さんが中国人に近づくなと言った」と私に言ってきたんです。私が中国人であることを伝えると、彼は私から離れていきました。その経験をもとにEloiseと私はこの曲を作りました」と述べている。



フルライブ動画がYouTubeで公開中


「TEENtastic Tuesdays」披露された「Racist, Sexist Boy」のライブ動画は、現在、USの名門パンクレーベル「Epitaph Records」のYouTubeチャンネルで公開中だ。
*5/23 追記:「Epitaph Records」からは動画だけでなく、このライブ音源もリリースされた。


また、ロサンゼルス公共図書館のYouTubeチャンネルではライブのフル動画が公開されている。このライブ動画ではバンドがBikini KillやThe Muffsといったベテランパンクバンドのカバー曲を披露する様子も確認することができる。


The Linda Lindasは、Bikini Kill、Best Coast、Alice Bagのオープニングアクトをこれまでに務めるほか、彼女たちの地元LAパンク/ハードコアシーンとの親交も深い。また、Netflixのオリジナル映画『Moxie(モキシー 〜私たちのムーブメント〜)』にも出演。楽曲提供も行っている。


欧米ではコロナ禍以降、アジア人差別が広がっている。こういったアジアにルーツを持つ、アーティストの呼びかけが世の中に広く伝播していくことに期待したい。   


written by Jun Fukunaga

source: 

https://www.rollingstone.com/music/music-news/linda-lindas-racist-sexist-boy-bikini-kill-1173054/ 


photo: LA Public Library YouTube 

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