Apple Watchに代表されるスマートウォッチだが、音楽クリエーターにとってもしかしたらとんでもなくスマートな腕時計になるかもしれないのが、最近kickstarterでクラウドファンディングプロジェクトが立ち上がったばかりのSynthwatch。
こちらは普通の腕時計のように腕に巻き付けておくことができ、付属しているキーボードを弾くことでいつでもどこでも音楽制作ができるという世界初のシンセ付きスマートウォッチになっている。
見かけはデジアナ腕時計の代名詞であるカシオの「データバンク」やシンセでいえば、ローランドの「SH-101」のようだが、実はミニチュアのような付属キーボードの鍵盤は、1オクターブ分をカバー、さらにユーザーが押さえやすいように山型になっているなど、このサイズならではの配慮もあり。
さらに音色もドラム、ベース、シンセなどの音色を使うことができ、ワイヤレス以外に、USBケーブル付きの3.5mmオーディオミニジャックなども付属しているため、スピーカーやアンプ、イヤフォンに有線で接続することだって可能だ。
このようにこれまでなら出先で急にメロディが思いついたなんて時は、スマホの音楽アプリでアイデアをメモとして形に残していたなんてクリエーターも中にはいるかと思うが、今後はこの「Synthwatch」を使えば、さらに気軽に外出時の突然のアイデア到来に対応できるようになるのではないだろうか?
なお、現在の目標額は7万6000ユーロだが、これはあくまで開発生産のための最低限の費用だ。同プロジェクトではそれ以上の資金出資も募集しており、例えば、10万ユーロで200音色以上を搭載する以外に、シーケンサーやリアルタイムレコーディング機能を搭載したiOS、Adroid向けアプリを開発、20万ユーロでコードが弾けるようにシンセをポリフォニック化するなど集まった資金にあわせ、「Synthwatch」に搭載される機能のアップデートプランも提示。もし200万ユーロ集まった場合は、スタンドアローンでPCとMac版のソフトも開発するとのこと。
ちなみに「Synthwatch」をリターンとして受け取るには450ユーロ(約5万8000円)以上の出資が必要とのこと。手首につけたシンセを駆使して音楽制作をしてみたいという人は是非出資してみてはいかがだろうか?
written by Jun Fukunaga
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photo: kickstarter