来日を控えるグライムシーンの若きスター、Stormzyとグライムシーンのレジェンドであり、オリジネターの1人として知られるWileyとの間で新年早々ビーフが勃発。現在はお互いにディス曲を応酬し合う展開になっている。
ビーフはWileyからのStormzyへのディスをきっかけに本格化し、WileyはポップスターであるEd SheeranとStormzyがコラボしていることなどを揶揄。StormzyはそういったWileyの発言やその他の発言を老害扱いするなど、Twitter上でビーフがヒートアップしていった。
一連のビーフの後、WileyはStormzyへのディス曲「Eediyat Skengman」を発表。そこでも先述のEd Sheeranの名前を挙げながら、「お前はEd Sheeranにも劣る」と挑発。一方、Storzmyはディス曲を受けて、アンサー曲「Disappointed」を発表し、反撃を行なっている。
そんな「Disappointed」は、UKドリルスタイルのインストが印象的なトラック。StorzmyはWileyをおしゃべり好きの老人だと揶揄したほか、去年、イギリス国内で自分より大きな話題になったのはBrexitだけだったと現在の自身がWileyに取って代わるグライムシーンの新たなカリスマであることを改めてアピールしている。
なお、Storzmyは昨年のグラストンベリーフェスでは、イギリス出身の黒人ソロアーティストしては初めてヘッドライナーとして出演する偉業を成し遂げた。一方、Wileyは、2018年に大英帝国勲章のMBEを受勲しており、2人はこれまでにグライムシーンの発展に大きく貢献している存在だ。
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またStorzmyは、先述のグラストンベリーフェスではこれまでシーンを支えてきた先人たちや同世代のMC、ラッパーたちの名前を挙げながら感謝の意を示すパフォーマンスを行なっており、その様子が感動的だと当時話題に。もちろんその時はグライムのゴッドファーザーであるWileyの名前もそこにあった。
.@stormzy's not forgetting anyone that's paved the way for him and those making the scene so great right now 🔥
— BBC Radio 1Xtra (@1Xtra) June 28, 2019
A shoutout to 65 artists in total 🙌 #Glastonburyfestival2019 #Glastonbury2019 pic.twitter.com/lrSyBH01kl
かつてはStorzmyにとって尊敬する先輩MCだったWileyとのビーフ。ちなみにWileyは1月8日にさらなるアンサー曲として「Eediyat Skengman 2 (Stormzy Send)」を公開しており、まだまだこのビーフには収束の気配がないのが現状だ。
written by Jun Fukunaga
source:
https://www.factmag.com/2020/01/06/stormzy-wiley-beef-disappointed/
photo: Henry W. Laurisch