音楽ストリーミングサービス「Spotify」が初となる音楽アワードを来年3月5日に開催することが発表された。記念すべき第一回の開催地は2013年サービスを開始して以来最大のユーザー数を誇るメキシコの首都、メキシコシティで行われる。当日はブロードキャスティング・システム「Turner Latin America」とパートナーシップを結び、ストリーミング配信もされる予定。数ある音楽アワードにストリーミングサービス会社が参加するとあってアーティスト、そしてファンからも注目が集まりそうだ。
Spotifyは作品の選出方法についてデータベースに基づいてリスナーの再生回数から選ぶとしている。Billboard Music Awardsが年間チャートや売り上げ、グラミー賞が全米レコード芸術科学アカデミー会員の投票によって作品が選ばれる比重が高いことと比べると、今回のSpotify Awardsの選出方法はクリーンなイメージを受けるかもしれない。アカデミー賞では人種差別論争まで巻き起こった受賞作品の選出方法だけに、Spotifyの意図していることはリスナーにとっても納得のいく結果となるだろう。
Spotifyは今年第3四半期の発表でアクティブユーザーが30%、そしてプレミアム・プランのユーザーが31%も伸びていることを発表しており、音楽業界に与える影響はより大きなものとなっている。それだけにアーティストとしても実力勝負のアワードとなりそうだ。
開催に先駆けて100曲入りのオフィシャル・プレイリスト『Spotify Awards』も公開されている。曲順はランキングとは関係ないであろうが、Drake(ドレイク)やChris Brown(クリス・ブラウン)を筆頭にヒップホップ、R&B色の強いプレイリストとなっている。そこにJ.Balvin(J. バルヴィン)、Ozuna(オズナ)といったラテンアーティストの名前も並んでおり、北米・ラテンアメリカ圏のユーザーが全体の約50%を占めていることも影響していると言えるだろう。
現在のところアワード名、カテゴリーの内容は発表されていないがそちらもSpotifyらしい内容となることを期待したい。
『Spotify Awards』の開催によって今後他のアワードにも影響を与えることがあるかもしれない。いずれにしろリスナー主導であるアワードの開催は大歓迎だ。ノミネート作品の発表までも好きな音楽をサポートし続けよう。
written by BsideNews
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https://variety.com/2019/digital/global/spotify-launching-music-awards-1203413060/
https://www.businessofapps.com/data/spotify-statistics/
photo: spotify.com