ローランドの世界的ヒットの一つであるSP-404サンプラーの後継機種SP-404 MKIIが「公式に」発表された。
SP-404、またその前身となるSP-303はLo-Fi Hip Hopシーンを始め様々なクリエイターから愛され過ぎたサンプラーであり、J DillaをはじめAnimal Collective、Grimes、James BlakeにRadioheadのThom YorkeにFlying Lotusなども使用している。
その伝説的名機が2005年のリリース以来となるメジャー・アップデートということで(地味アプデはあったけど)、10月初頭には海外のインターネット掲示板Redditでリークされ、すでにLo-Fi界隈はざわついていたのでご存知の方もおられるだろう。
待ちに待った公式情報ということで、もはや過呼吸気味だと思うが、まずはこちらの公式動画で一度落ち着いて深呼吸してから発表されたSP-404 MKIIの情報を整理していこう。
最も目立つアップデートはこれだろう。OLEDディスプレイにより波形を視覚表示して編集したり、エフェクトパラメーターへのアクセスやDJモードの操作がより分かりやすく使いやすくなっている。SP-404の完成されたワークフローがさらに進化すること間違いなしだ。
SPシリーズに欠かせない Vinyl SimulatorやDJFX Looperなどに加え、Lo-fi、Cassette Simulator、Resonatorなど、Lo-Fi Hip Hopシーンを意識した強力なエフェクトも追加されている。また、オーディオ入力にはマイク/ギター入力が搭載されており、ギターアンプシミュレーター、ボコーダー、オートピッチといったエフェクトが利用可能。トラックへの声ネタ追加もやりやすくなるだろう。
ヘッドフォンジャックが2系統用意されており、ビートメイカーとラッパーやシンガー、ギタリストといったミュージシャンが簡単にコラボできるようになっている。
Roland CloudにはMac/Windows専用のエディターであるSP-404MKIIアプリも用意されており、USB-Cポートでパソコンと接続して利用できる。これまで通りハード単体でもつかえるが、パソコンでのサンプル管理や、さらにディープな編集作業にも対応できるそうだ。
また、同じくRoland Cloudにはサンプルパックも追加される予定で、著名なサウンドデザイナーやミュージシャンによる多くのサンプルを追加可能だという。
さっすがローランドパイセン!わかっていらっしゃる!と言いたくなるのがこのカスタマイズ情報。
404といえばフェイスプレートのカスタマイズがおなじみだが、404 MKIIのカスタマイズ方法と、カスタムデザインの作成が飛躍的にやりやすくなるテンプレデータが公開されている。
この他にも、さらに表現力豊かな演奏ができるベロシティ対応のパッドやノブの改良、また16GBの内部ストレージにより、起動時間やプロジェクト、サンプルの読み込みも高速化するなど、パフォーマンス面でも改善が加えられている。
販売価格¥49,500(税込)は予定で、11月ごろから発売開始とのこと。
楽しみすぎるSP-404 MKIIの発売までワクワクして眠れないと思うが、とりあえず詳細をローランド公式でチェックして待とう。
written by Yui Tamura