サンプリング・ドラムマシンの名機「SP-1200」35周年を記念した限定モデルがリリース

オリジナル機販売元の共同設立者が実機を元にリノベーション、限定台数で販売開始された。
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2020.01.20 04:00

最近、サウンドとコンセプトを継承した新製品「SP-2400」の新たな情報が開発元のIsla Instrumentsから公開され、話題になったが今年のNAMM 2020では、ヒップホップの発展に大きく貢献したオリジナルの「SP-1200」が今年で誕生から35周年を迎えることを記念し制作された限定モデルが注目を集めている。  


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実機を元にリノベーションされた「SP-1200」35周年記念モデル 


SP-1200誕生35周年を記念した「35th Anniversary SP-1200 Renovation」は、「SP-1200」の販売元であるE-muの共同設立者のDave Rossumとそのメーカー「Rossum Electro-Music」が製作した数量限定の特別なモデル。特徴はなんといっても、復刻ではなく、オリジナルのSP-1200をベースに改造を施した”リノベーション”機である点だ。 外見的にはオリジナル機を彷彿させるものになっているもののトップシェルもリストアされており、メタルシャーシやパネルオーバーレイを新たに制作。再生ボタンやプログラミングボタン、MIDI端子、フォーン端子なども新しいものに交換されている。



またDave RossumによるオリジナルのSP-1200ソフトウェアに統合された新しい3.5インチディスクドライブとSDカードフロッピーエミュレータを搭載しているほか、背面パネルには、SSM 2044アナログ・フィルターのカットオフ周波数を調整可能なスライダーを搭載(チャンネル1/2に限る)。ほかにも赤、青、緑とLEDバックライトの選択が可能なLCDディスプレイ、空冷装置とロック付きコネクターが付属する新しいパワー・サプライが使用されるなど、まさに”リノベーション”モデルになっている。  


さらにフロッピーディスクドライヴの横にはDave Rossumのサイン銘板がつけられていたり、防塵性、耐衝撃性に優れたPelican製ケースも付属するなどこまかなこだわりは本体以外にも見ることができる。



7500ドル(約82万6446円)で販売中 


現在、この「35th Anniversary SP-1200 Renovation」は、Rossum Electro-Musicにて7500ドル(約82万6446円)で販売中(購入希望の場合は、サイトの応募フォームに記入してウェイティングリストに登録する必要があり)。高額な価格設定のため、手が出せる人は少ないものの、いつかは手に入れたい”ニュー・ヴィンテージ”ドラムマシンだ。 


written by Jun Fukunaga 


source: 

https://sonicstate.com/news/2020/01/16/namm-2020-sp-1200-returns-in-a-limited-edition 

http://www.rossum-electro.com/products/sp-1200-renovation/ 


photo: Rossum Electro-Music YouTube

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