ジャンルを超えて邦楽界隈では知らない人はもういない存在となったバンド、サカナクション。彼らのルーツと音楽を紹介。
2005年に北海道・札幌市にてボーカル&ギター担当の山口一郎を中心に結成し、札幌を拠点にライブハウスやクラブなどで活動していた。2007年にアルバム『GO TO THE FUTURE』でビクターエンタテインメントよりメジャーデビューし、同年にはSUMMER SONICやCOUNTDOWN JAPAN 07/08などのフェスにも出演。2008年には、当時の新人最多となる8本の大型音楽フェスに出演も果たした。
2010年にシングル「アルクアラウンド」とアルバム『kikUUiki』をリリースし、オリコンチャート初登場で3位に入った。そしてシングル「アイデンティティ」をリリースし、同年には初の武道館公演も成功を収めた。2010年以降も、CMとのタイアップやテレビドラマのテーマ曲などに抜擢され、着実に名実ともに名をはせていき、2013年には初のNHK紅白歌合戦に出演し、シングル「ミュージック」を披露。独特の演奏が、全国放送を通じてお茶の間にも広まった。
2015年以降からは、シングル「新宝島」が映画「バクマン」の主題歌としても話題になってからも勢いは止まらず、2018年リリースのシングル「陽炎」も映画「曇天に笑う」の主題歌になり、映画出演者たちのダンスPVも多くの注目を浴びた。
映画「曇天に笑う」曇天ダンス~D.D~ サカナクション/陽炎
サカナクションの大きな魅力の一つは、日本語突き詰めた歌詞と邦楽らしさであろう。カタカナ表記の外来語以外には、サカナクションの曲にはほとんど英語のフレーズが入っていない。日本語のユニークなリズム感がメロディと馴染みあっている事で、サカナクションの個性となり、強みになっている。
楽曲の特徴では、一つのジャンルやカテゴリーにあてはめられないと評されるように、ポップでもあり、ロックでもあり、ダンス・ミュージックでもある楽曲が多い。年々音楽シーンが進化していくとともに、サカナクションの楽曲も合わせて進化していっているようにも感じる。
代表曲を聞くだけでも、その懐の広さとクリエイティブな感性が光る。この二つの大きな要素が、サカナクションを唯一無二のバンドになったのだろう。
サカナクション - アルクアラウンド
サカナクション / 『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』
サカナクション - 目が明く藍色(MUSIC VIDEO)
サカナクション / 新宝島
サカナクション / 多分、風。
サカナクション - ミュージック
サカナクションは、音楽を通して、音楽業界の外での企画に積極的に参加している。2016年のパリファッションウィークにて披露された日本のドメスティックブランドANREALAGEのランウェイで、サウンドディレクションをフロントマンの山口一郎氏が担当している。
ANREALAGE 2016 S/S COLLECTION -sound direction Ichiro Yamaguchi(サカナクション)-
そして2017年には、世界初の月面レース「Google Lunar XPRIZE」に日本代表のチーム「HAKUTO」の応援キャンペーンにも参加し、リリースシングルの「SORATO」も月面に届けられる。
サカナクション / SORATO
音楽業界のみならずに、枠を超えての近未来的な活動にも参加している。音楽を通して、日本の強みや良さを広める活動の一環として、これからもサカナクションは参加するだろう。
現在もライブツアーやフェスでの出演も積極的に行っているサカナクション。これからの邦楽にどのような革新をもたらしてくれるのかが楽しみである。
Photos:
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参考:
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Written by 編集部