今年でリリースから20周年を迎え、11月にはアナログレコードもリリースされる坂本龍一による名盤『BTTB』。そのレコードにも収録される「energy flow」だが、それとは別に新解釈によるリワーク版「energy flow - rework」がリリースされた。
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同曲はタブラ奏者のU-zhaanと坂本龍一のコラボ曲で、原曲のフレーズがタブラで再現されたり、アンビエント要素のあるシンセ、SE音も追加されていたりとまさに新解釈といった極めてチルなトラックになっている。
「energy flow - rework」リリースにあわせて公開された特設サイトによると、コラボのきっかけは、2015年の正月にNHK FMで放送された『坂本龍一 ニューイヤー・スペシャル』で療養中だった坂本龍一の代役をU-zhaanが務め、「Tibetan Dance」と「Asience」の2曲をアレンジしたこと。
その後、2016年の夏に渋谷のRed Bull Studios Tokyoにて「energy flow - rework」の元になるトラックを録音。そして、今年に入り、『BTTB』のリマスター盤が出ることを聞いたU-zhaanが、坂本に『energy flow』のメロディーでループトラックを作っていたと連絡をしたところ、その音源を聴いた坂本が完成させようと呼びかけたとのこと。また特設サイトには、そのやりとりがわかるメールが公開されている。
「energy flow」は、元々1999年にリリースされた坂本龍一のアルバム『ウラBTTB』に収録されていた曲。当時のテレビCMでも使用され、「この曲を、すべての疲れている人へ」というキャッチコピーとともに注目され大ヒットを記録。
今回のリワーク版発表に際して、坂本は、そのコピーをもじった「この曲を、すべての疲れたタブラへ」というコメントを発表している。
written by Jun Fukunaga
source:
https://commmons.com/special/bttb/
photo: Joi Ito