東京で最長寿のレギュラーテクノパーティ「REBOOT」。レジデントDJのQ'HEY、TAKAMIがトークを交えつつ、REBOOTで必ず盛り上がっているアンセムチューン、注目の最新曲、掘り出し物の1曲などを紹介する番組「radio REBOOT」。
block.fm Massive Week中の4月23日(火)の放送では、日本が世界に誇るテクノ・ゴッドことKEN ISHIIを迎え、90年代のテクノシーンを支えた名門レーベル「R&S」を特集。その中でも特に熱を帯びたトークになったのが、1990年にリリースされたJoey Beltramによるテクノの大傑作「Energy Flash」だ。2人は「R&S」躍進を支えた名曲の偉大さについて語っていた。
radio REBOOT
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Q'HEY(以下Q):90年にR&Sがリリースした後世に残る大傑作Joey Beltram「Energy Flash」。
KEN ISHII(以下K):これもね、実際にはTransmatからのライセンスリリースなんですけどね。
Q:これってどっちが先なんですかね?
K:多分ね、Transmatの方が先だったんじゃないかな? ちょっとよくわからないけど。
Q:R&SからTransmatなのかな。まあ(Joey Beltram)は、ニューヨークの人ですからね。
K:この曲でR&Sの名前が世界に轟いたというか。
Q:そうですね。EP名『Beltram, Vol. 1』は、変な絵のジャケットであまり売れそうにない感じだったんだけど曲がすごい。
K:当時の世界に存在するテクノDJは多分、全員がこの曲をかけていた。
Q:なるほど。この曲を知らない人はまずいないですよね? まあ、キャリアある人なら必ず持っている曲といっていいでしょうね。この曲はリズムもいいし、TB-303の聴かせ方が本当に独特というか新しかったですよね。
K:多分、まだこの当時、彼は20歳くらいだったんじゃないかな? 本当に最初から光っているというかね。
Q:20歳前なんじゃないですか?
K:そうかもしれないね。
Q:すごく若いタイミングで出てきてね。でもどうなんですかね。ニューヨークの人でプエルトリカンですよね?
K:そうじゃなかったかな。
Q:どういう流れでベルギーのレーベルと契約したのかなって。
K:(その当時の)ベルギーってニュービート以降、クラブシーンが盛んになっていて、多分、Renaat(Vandepapeliere)がニューヨークに行って見つけたか、呼んできたかのどっちかなのかな。Renaat自体がクラブシーンを色々旅して回っていたから。それでこれがヒットしてから一気に全部変わって、次の『Beltram, Vol. 2』をベルギーのゲントという街にあるレーベルのオフィス兼スタジオ兼住居で作ったんだよね。僕も1回だけ行ったことがあるんだけど全然広くなかった。
Q:そうなんだ(笑)。
K:でもそこで作ってたんだっていうね。多分、この今、放送しているスタジオの半分くらいで、デスクに機材積んで作っていたんだよ。まあ、当時はそういう場所で作った曲が本当に世界でも大ヒットしていたしすごく夢があるっていう。
Q:そのBeltramが作業したスタジオにISHIIくんも訪問して何か作業したことはあったの?
K:いや、そこでは何かあった時にちょっと挨拶しに行っただけくらいで。でも次に僕がベルギーに行った時はもう引っ越ししていて、すごく立派なスタジオとオフィスに変わっていましたけどね。
Q:同じゲントの中で引っ越しをしているわけですね?
K:そうですよ。その引っ越しした先は本当にもう大金持ちが住むような家と大成功している会社のオフィスみたいな感じになっていましたけどね。
Q:ちなみにR&SというのはRenaatとSabine(Maes)という2人の夫婦の頭文字からきているんですよね?
K:そうですね。結婚しているかどうかはわからないんですが、当時はしていなかったはず。
【番組情報】
radio REBOOT
毎週火曜23:00-24:00放送
written by Jun Fukunaga