今年1月1日よりPioneer DJ株式会社から社名変更したAlphaTheta株式会社をノーリツ鋼機が買収した。
ノーリツ鋼機はマーキングペンのペン先部品の生産などが主力の企業。日本経済新聞によると、今回の買収額はアドバイザリー費用を合わせて350億円となり、このほかにAlphaThetaが抱える300億円の有利子負債を引き受ける。また4月3日までにノーリツ鋼機は全株式を取得しAlphaThetaを完全子会社化する。
取引は、新たに設立する特定目的会社(SPC)を通じてPioneerと米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が持つ全株式を取得する。SPCはノンリコースローンで300億円を借り入れ、AlphaThetaが抱える300億円の有利子負債を返済する。
AlphaThetaは今回の親会社変更に関して、同社の業務内容等の変更はないと発表。引き続き、「Pioneer DJ」、「rekordbox」、 「KUVO」、「TORAIZ」、 「Pioneer Professional Audio」などのブランド事業を展開していくことを明らかにしている。
「Pioneer DJ」ブランドのDJ機材は、世界シェア6~7割と見られており、DJやクラバーにとってはおなじみの機材だ。また今年、同ブランドからは最新のプロ向け6ch DJミキサー「DJM-V10」が発表されていた。
AlphaThetaは近年、DJ機材以外にも音楽制作機材に力を入れており、「TORAIZ」ブランドよりサンプラー、モノフォニック・アナログ・シンセサイザー、シーケンサーをこれまでに発表している。
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written by Jun Fukunaga
source:
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56279840S0A300C2TJ2000/
https://www.pioneerdj.com/ja-jp/product/production/
photo: Marco Verch