機材メーカーMoog Musicが、新作ポリフォニック・アナログシンセ「Moog One」の発売を発表した。同モデルは以前から噂になっていた機材で、Moog Musicにとっては35年以上ぶりに発売する新作ポリフォニック・アナログシンセだ。
Moog Oneは、Moogが、「Moogシンセサイザーのために考えられた最先端のアーキテクチャー」と呼ぶ最新モデルで、8ボイスと16ボイスの2種類をラインナップしており、”究極のドリームシンセ”と称される同社の新たなフラッグシップモデル。
島村楽器によると、仕様はトライティンバー、3VCO、2つの独立したアナログフィルター、2つのソースアナログノイズジェネレータ、外部オーディオ入力付きアナログミキサー、4 LFO、3 エンベロープを搭載するほか、3つのティンバーは、シーケンサー、アルペジエーター、およびオンボード・エフェクト・ライブラリー(Eventide社のプロリバーブ含む)をアサイン可能で、61鍵盤上にスプリット / レイヤーすることができるとのこと。また”超弩級のポリフォニック・アナログシンセサイザー”とも言われており、シンセファンにとっては、まさに夢のシンセサイザーだと言えるだろう。
さらにルックスも木目が美しいウディーな外枠とマシーンライクなコントロールパネル部分のコントラストが超クール。日本での発売は現時点では未定のようだが、海外ではすでに、8ボイスモデルが5999ドル(約68万円)、16ボイスモデル(約90万円)でプレオーダーの受付が開始されており、出荷は10月末予定とのこと。
そんなMoog OneのPVも公開されており、坂本龍一やDiploとのユニット「Silk City」も話題を呼んでいるMark Ronsonのほか、Jeff Bhasker、Suzanne Ciani、Chick Corea、Mike Dean、Robert Glasper、Dick Hyman、Dev Hynes、Mark Mothersbaugh、Dr. Lonnie Smith、Paris Strotherといった有名ミュージシャンらが多数出演。彼らがMoog Oneを試奏する姿を確認できる。
また坂本龍一は、動画の14分50秒ごろから登場。そこでは、シンセサイザーの第一人者である故冨田勲のエピソードも交えながら試奏した感想を述べている。
このように超大物ミュージシャンらを魅了する夢のシンセだけに今後は、Moog Oneを使って生み出される音楽にも注目したい。
written by Jun Fukunaga
source:
http://www.factmag.com/2018/10/02/moog-one-polysynth-announced/
https://www.sweetwater.com/store/detail/MoogOne16--moog-one-16-voice-analog-synthesizer
https://info.shimamura.co.jp/digital/newitem/2018/10/126713
https://www.moogmusic.com/products/moog-one
photo: Moog Music Inc Youtube, Moog Music