アナログ・シンセサイザーの本家本元であるMoog MusicはiPhone・iPad向けにもかなり早い段階でアプローチし、さすがは本家という素晴らしい出来のシンセサイザー再現アプリをいくつかリリースしていた。
楽器として十分使えるレベルのクオリティのため、アプリとしては若干お高めの1,000～3,000円くらいの金額だったが、現在すべてフリーとなっている。公式情報は何もアナウンスされておらず、いつまで継続するのかもわからない状況なのでとりあえず入手しておこう！
5月24日追記
フリーでのアプリ提供についてはボブ・ムーグ博士の誕生日を記念してのものであることが公式インスタグラムにて発表されている。終了日の明記はないもののおそらくは近日中に終了すると思われる。
Minimoog Model D
世界初のポータブルシンセサイザーMinimoog Model Dのトランスを再現したアプリ。単なる再現ではなく最大4音ポリ、また、アルペジエーター、ステレオディレイ、モジュレーションエフェクトなど、アプリならではの要素が加わった新たなシンセサイザーとなっている。160以上のプリセットも用意されており、もちろんパラメーターも自由に操作可能。
Moog Model 15
こちらはモジュラー・シンセサイザーMoog Model 15の再現。Moog 921シリーズオシレーター、904Aローパスフィルター、907固定フィルターバンクと各モジュールは忠実に再現しつつも、アプリならではの操作性やMIDIへの対応など、よりモダンで使いやすい仕様となっている。
パッチがiPhoneだと大変そうだが、そこはズーム機能や全体を見渡せるマップのようなものもあり、スムーズにモジュラーシンセならではのパッチングを楽しめる。
どちらのシンセサイザーもiOSの機能であるAUv3、Ableton Link、Inter-App、Audiobusをサポートしているので、DAWアプリなどが対応していれば音を鳴らすだけでなく外部のシンセとして曲作りにも使える。また、MIDI CCマッピングやBluetooth MIDIなどの各種外部コントロールにも対応しているため、純粋なシンセサイザーとしての演奏性も問題ない。
この他にもAnimoogやFiltatronなどすべてのアプリが無償となっている。
App Storeへと急ぎ、全入手しておこう！
written by Yui Tamura
source:
https://www.moogmusic.com/synthesizers?type=56
https://apps.apple.com/us/developer/moog-music-inc/id396776421
photo:
https://www.youtube.com/watch?v=gGCg6M-yxmU