ダブ、レゲエシーンの最重要人物Lee “Scratch” Perryが、1973年に彼のスタジオバンドであったThe Upsettersとともに発表した「世界初のダブアルバム」として知られる『Blackboard Jungle Dub LP』発売45周年を祝して、10月31日までアメリカの西海岸と東海岸を中心に回るツアーを開催。「世界初ダブ・アルバムの初ライブパフォーマンス」が行う。
『Blackboard Jungle Dub LP』は、Lee “Scratch” Perryによるプロデュースとディレクションとクレジットされた世界初のダブアルバムで、エンジニアとして彼とダブシーンに多大なる影響を及ぼした故King Tubbyが参加している。 同アルバムは、ダブ以外にも2000年代にイギリスで起こるダブステップにも影響を与えた作品だ。その証拠に2009年にDangerous Mindsが公開したドキュメンタリーでは、『Blackboard Jungle Dub LP』からダブステップに至るまでの歴史が辿られており、ドキュメンタリーのフッテージ映像にはダブステップの有名プロデューサーのRuskoも出演するインタビューシーンもあり。
またLee “Scratch” Perryは、以前、ロンドンで毎年8月に行われている「ノッティング・ヒル・カーニバル」のステージでは、Diplo率いるMajor Lazerともコラボ。その際は、自身も共同ソングライター、プロデューサーとしてクレジットされているダブの有名曲「Chase the Devil」を披露している。
なお、Lee “Scratch” Perryは2016年に生誕80年を祝うツアーも行なっており、日本にも来日。フジロックに出演以外にもその際は単独公演も行なっており、ダブ、レゲエシーンの生ける伝説の来日は大いに話題になっていた。今回のツアーは残念ながら北米中心となったが、近いうちにまた日本にも来日してほしいものだ。
written by Jun Fukunaga
photo: pitpony.photography