今月になってファンに走った衝撃、Lauryn Hill(ローリン・ヒル)の盗作疑惑。「アルバムの曲は僕の知り合いが作ったもので、彼女はそれを盗んだ」とラジオで発言し、事の発端となったグラミー賞アーティストRobert Glasper(ロバート・グラスパー)と盗作疑惑に対してLauryn Hillは長めのエッセイを綴り、本心を伝えている。果たして彼女の音楽、バンドメンバーに対する思いとは?
こちらの続編:Lauryn Hillに盗作疑惑!? Robert Glasperがラジオで激白「彼女の曲は僕の友人が作ったものだ」 | block.fm
「インタビューも10年以上受けていないから長文になるわ」と冒頭で綴られ始まるこの”反論”エッセイ。問題となったアルバム『The Miseducation of Lauryn Hill』について「Fugees(フージーズ)以外で初めて外部の人と仕事をした経験だった。Fugeesと同じような環境を作ろうとして境界線を作らず、結果として必要以上の人を周りに置いてしまったのかもしれないわ」とソロとなって初めての制作環境に戸惑っていた事も明かしている。
そして問題の盗作疑惑については
「あの曲たちは私の曲よ。そしてミュージシャンは彼らの担当をより完璧に演奏するために集められるの。全てのメンバーが私の求める”何か”を満たしているわけではないけれど、だからといって彼らが才能のないミュージシャンというわけではないわ」
と否定している。
「彼女は毎日セットリストを変更して、納得がいかなければギャランティーをカットするんだ」そうラジオで話していたRobert Glasperだが、この話についてもLauryn Hillはエッセイの中で触れている。
「もし私の知らないところでギャランティーのカットが行われていたとすれば、私はまず調整を頼んでいるはず。正当な理由もなくカットする事はないわ」
これまでにツアー中でもメンバーをクビにする事があると噂されていたLauryn Hillだが、やはり同行するメンバーに求める条件は厳しく彼女独自の価値観があるようだ。しかしこのエッセイの中で、その厳しさは愛情に感じられる。「ミュージシャンが簡単で単純な仕事を探しているのなら、私たちは同じページにはいない」と同じ目線で高みを目指す事を要求しているだけなのだ。
これは一流のアーティストであれば誰もが持つであろう考えであり、そのライブにかける異様なまでの意気込みが、彼女をたった1枚のアルバムでここまでのアーティストに押し上げたのでないだろうか。
エッセイの後半では自分がいかに黒人女性、ならびにヒップホップに自分が影響を与えてきたかを綴ったLauryn Hill。その功績は誰もが認めるところであり『The Miseducation』から20年もの間ライブとツアーを行ってきた彼女は、これからも音楽の旅を続けていくのだろう。
今回の一件がインタビューも10年以上受けてこなかった彼女の本心を垣間見る、いいきっかけになったのかもしれない。
written by #BsideNews
source:
http://www.okayplayer.com/music/lauryn-hill-responds-to-robert-glasper-stolen-music-claims-essay.html
https://medium.com/@Ms.LaurynHill/addressingrobertgalsper-f08c20e02ffe