サグでハスラーなゼロ年代を代表する最強のシンセがTRITONソフトウェア音源として完全復活。TRITON は1999年に発売され、シリーズ累計30万台以上を売り上げた大ヒット製品。PCM方式により当時としては高品位なプリセットを多数搭載し、拡張音源なども多く発売された。ワークステーションとしてシーケンサーやサンプラーなどの機能も搭載し、当時のトラックメイカーたちが「これさえあれば何でもできる」とこぞって導入した機材。
90’s HIP HOP機材といえばMPCシリーズだったのに対し、00’s HIP HOP機材といえばこのTritonだろう。幅広いジャンルでのヒットとなったTRITONだが、PCM音源の何とも言えない新しい音色が、なぜだかサグでハスラーなゼロ年代のHIP HOPにはまり、Swizz BeatzやTimbalandにNeptunesなど、当時のヒップホップシーンを盛り上げたプロデューサーたちがこぞって愛用。それまではオマケ程度の存在だったシンセのプリセットを、何の加工もなく指1本で叩きつけたような大胆なリフが当時のシーンを席巻した。Korgとしても予想できない使い方だっただろう。日本国内でも宇多田ヒカルをはじめ、多くのアーティストが使用していた。
KORG Collection - TRITON は、オプションとして用意されていた拡張音源「EXB-PCM シリーズ」をすべて搭載している。当時でも全部揃えたという人はレアだと思うので、改めてのプリセット探しも楽しめそうだ。膨大なライブラリの検索に便利な、楽器の種類やキャラクターで探すことのできる「サウンド・ブラウザー」も搭載。フェイバリットなどの基本的な機能もあるので、数多くのプリセットでハスリン!
そんなわけで、もうゼロ年代もレガシー扱いなのかという話だが、ともかくゼロ年代を代表するTritonサウンドがついにプラグイン化され、かつ今なら発売記念セール中!サグなサウンドをお求めやすく手に入れるチャンス。Triton自体もオリジナルハードは中古市場ではそれなりにするし、何より拡張音源をすべて探すのはかなり大変。発売記念セール中にゲットしてしまおう。狙いはTRITONに加え時代を切り拓いたサウンドの数々をバンドルしたKORG Collection - Special Bundle v2。Polysix、Mono/Poly、 M1、WAVESTATIONなど伝説的名機がすべて含まれていてかなりお得になっている。
Triton以外にも E-MUのProteusやRoland XVシリーズなど、 当時のPCM音源はどうしてこうも救いようのないチンピラ感が出たのかは今でも謎だが、「プリセットまんま使ったらいいんじゃない?」的なシンセの使い方もこの頃のPCMシンセの特徴であり、今にして思えばその後のソフトウェアシンセのプリセット至上主義派へもつながっていく、シンセサイザーの一つのターニングポイントだった。
- 2019年12月26日(木)〜 2020年1月16日(木)
対象製品
それでは最後にTritonのビートでバウンスしまくる若き日のハスラーJay-ZとTimbalandの様子を!
written by Yui Tamura
source:
https://www.korg.com/jp/news/2019/1122/
photo:
https://www.korg.com/jp/news/2019/1122/