若くして劇的な人生を歩むKodak Black(コダック・ブラック)の魅力

「犯罪のデパート」の呼び声も!?Kodak Blackの犯罪歴と楽曲たち
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2018.05.26 05:39

Kodak Blackの才能




Kodak Black (コダック・ブラック)を一言で表すと、「犯罪のデパート」である。1997年6月にフロリダ州ポンパノビーチに生を受けてからこのかた、彼は数々の犯罪に手を染めて生きて来た。だが、Kodak Blackには才能があった。彼が生み出した楽曲は、彼が檻の中にいる時ですらチャートを駆け上る。


Kodak Blackの楽曲


Kodak Blackの犯罪歴を上げるとキリがない。とにかくムショとシャバを何度も行き来する人生である。罪状は暴力、性犯罪、ドラッグ、とより取り見取りだ。イチイチ取り上げるとキリがないので、その部分は割愛する。Kodak Blackの両親はハイチからの移民で、ポンパノビーチの貧困地域で暮らしていた。小学生の頃からラップを始め、「神童」と呼ばれていたという。子供ながら、”Trap House”というドラッグ目当ての不良の溜まり場に入りびたり、ラップを披露する日々を過ごした。その反面、Kodak Blackは、シソーラスや辞書を愛読し、語彙力を高めたのだった。


2017年、2月にリリースした「Tunnel Vision」という楽曲がある。MVはyoutubeでの再生回数が現時点で2億回を突破。どストレートに人種問題を突きつけて来る内容に注目が集まったのだった。




「狩猟場」に乗り付けた車から降り立つ銃を持った白人男性。彼が被る赤いキャップに書かれた文章は「MAKE AMERICA GREAT AGAIN」ならぬ「MAKE AMERIKA HATE AGAIN」。この「MAKE AMERICA GREAT AGAIN」は、「アメリカを再び偉大にしよう」というスローガンである。2016年にトランプ大統領が使用した事で話題になった。それが「アメリカに再びヘイトを」。のっけから強烈な演出である。また、闇の中で燃え盛る十字架と、十字架に吊るされた白装束のkkkの前でラップを披露するKodak Black。パンチが効いているにも程がある。「Tunnel Vision」は米ビルボード・チャートの6位を獲得し、Kodak Blackはこれでトップシーンに躍り出たのだった。



「Tunnel Vision」の勢いに乗って2017年3月には1stアルバム「Painting Pictures」をリリースした。「Painting Pictures」は、比較的聴きやすいヒップホップだ。リリース当日、Kodak Blackは何度目かの刑務所生活中だった。それにより、プロモーション時のインタビューには、Kodak Blackの代わりにスタッフが答えたのである。制作プロデューサーによると、Kodak Blackはこのアルバムをどうしてもヒットさせたかったという。その為には、万人にウケるキャッチーなテイストも楽曲に必要だったと。その理由は、Kodak Blackの獄中生活が関係しているという。刑務所では、ラジオでしか音楽を聴く事ができず、Kodak Black自身の曲は1曲しか掛からなかった。ラジオで曲を掛けて貰うには、ヒットするしかないのである。そこに気付いたのではないかと、プロデューサーは推察している。結果、Kodak Blackの狙い通りに「Painting Pictures」は米ビルボードの3位を記録し、大ヒットを遂げたのである。





Kodak Blackの2018年最初の話題


Kodak Blackはシングル・ファーザーである。現在彼はまたしてもの収監中で、息子のキング君と離れ離れになっている。

2018年1月、自宅でInstagram Liveの真っ最中に警察に踏み込まれたKodak Black。その放送に幼い子供とドラッグや銃が映りこんでいたのがその理由だった。これにより児童放置やドラッグ所持、また盗難届けの出ていた銃も発見された事から、窃盗など計7つの罪状での逮捕となった。

この「幼い子供」というのがキング君である。Kodak Blackは獄中から「父親である事が唯一オレをハッピーにしてくれる」とツイートしているが、「だったら!」と全米からのツッコミ必至なのである。


Photo: https://www.facebook.com/TheRealKodakBlack/

Written by 編集部


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