先週、自身が新たに発表する補正下着ブランドの名称を「Kimono」とし、商標登録を申請していることで日本をはじめ、海外でも大炎上騒ぎを巻き起こしていたKim Kardashian(キム・カーダシアン)が、件の騒ぎを受け、名称を変更すると自身のSNS上で発表した。
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日本の文化である「着物」と同じ名称を持つ「Kimono」は、発表直後から「文化の盗用」だという批判が高まっていた。しかし、Kim Kardashianは、ブランドが(日本の)伝統的な衣服に似ている商品や無礼にあたる商品をデザインしたり、発表したりすることはないとし、ブランド名を変更する意向がないという声明をニューヨークタイムズに発表。このことは日本でもハフポストなどが報じており、さらなる炎上を招いていた。
この文化の盗用問題を受け、署名サイトのChange.Orgでは、12万人以上の反対署名が集まったほか、#KimOhNoというハッシュタグも世界中に広まり、日本人だけでなく、世界の多くの人々がブランドが”Kimono”の名称を使うことに反対していた。またこの騒動を受けて、日本の古都、京都市も再考を求める文面を送ると発表。市のサイトには日本語と英語による訴えを書面化した文書が公開されていた。
これらの騒ぎを受け、Kim Kardashianは日本時間7月1日に、
“私は常に人の意見を聞き、学び、成長しています。だからみなさんが私に見せてくれた情熱やさまざまな観点に感謝しています。補正下着ブランド名の発表は最善の意図を持ってしたことでした。私のブランドと製品は包括性と多様性を中核として作られています。そのため慎重に考えた結果、下着ブランドは新しい名前で立ちあげます”
とブランドの名称を変更するとTwitter、Instagramで発表。これによってブランド名はKimonoから新しい名称に変更されることが明らかになった。
これまでにも何度も「文化の盗用」騒ぎで炎上騒動を起こしているKim Kardashian。彼女はそのたびに「いつになったら学ぶのか?」という人々からの批判を浴びてきた。それだけに今回のことも彼女お得意の炎上商法だという批判の声も決して少なくない。
文化の盗用は、見方によっては様々な意見を生み出すセンシティヴな問題だ。それだけに人々がどういう風な基準でそれを捉えるかによって盗用か否かが変わってくる。
今回の問題について、Kim Kardashian本人は日本文化へのリスペクトを表明しているものの、「文化の盗用」はリスペクトさえ示せば許容される単純なものではない。すでにそういった事例があり、海外では炎上騒ぎも起こしているだけに、彼女のように大きな影響力を持つ人物は特に配慮していくべきなのだろう。
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新名称はそういった配慮のもと、命名されることになるのだろうか? 今、世界中から注目が集まっている。
written by Jun Fukunaga
source:
https://www.instagram.com/p/BzYFv6tAHRb/
https://www.huffingtonpost.jp/entry/kimono-kim-kardashian_jp_5d1574a5e4b07f6ca57ad96a
https://twitter.com/kyotocitykoho/status/1144526697842110465
https://www.change.org/p/kimono-com-say-no-to-kim-kardashian-s-kimono
photo: Kim Kardashian Instagram