日本時間6月4日、Appleが終了と噂されていたiTunesについて発表を行なった。
「WWDC 2019」での発表によると、iTunesは今後、「ミュージック(Apple Music)」、「TV(Apple TV」、「ポッドキャスト(Apple Podcasts)」に機能を分割する。3つのアプリのうち、「ミュージック」はユーザーの好みに合わせたお薦め楽曲に力を入れる音楽専用のアプリとなり、「TV」ではテレビ局などのコンテンツのほか、アップルのオリジナル番組も提供。「ポッドキャスト」ではユーザーが機械学習の力を借りて番組を検索できるとCNNは報じている。
iTunesは2001年に登場して以来、我々の音楽体験を劇的に変化させ続けてきた。しかし、近年は機能の肥大化やストリーミングサービスの台頭によるダウンロード収益の減少なども問題に。そのため終了の噂も少なくなかった。
3つの新アプリは、今秋リリースされる新Mac OS「Catalina(カタリナ)」より登場するという。これに伴い、従来のiTunesはMacからは姿を消すも、Windows版は今後も存続する見通しだ。Macでは新しいアプリ上でこれまでの購入済みコンテンツやライブラリが維持される。iPhoneなど端末の同期は、今後はMacのFinderで行えるようになる。
一方、ストリーミング隆盛時代において、ほかの人よりもデジタル音源を購入する機会が多いと思われるのがDJだ。彼らにとって、iTunes終了で最も気になっていたこと。それは音源の購入先だったiTunes Storeの終了だったのではないだろうか?。
しかし、音源や映画のダウンロード販売は継続。今後は「ミュージック」アプリや「TV」アプリを使い、iTunes Storeから行えるようになるとCNNは報じている。
iTunesの終了は、これまで慣れ親しんできた身からすると寂しいものだ。しかし、新アプリは現行の複雑化したiTunesとは違い、目的ごとにアプリを利用できるためユーザービリティの向上を指摘する専門家も少なくない。リリースを楽しみに待ちたいところだ。
written by Jun Fukunaga
source:
https://www.cnn.co.jp/tech/35137959.html
https://www.gizmodo.jp/2019/06/rip-itunes-macos-catalina.html
photo: Phil Dokas