DAWソフトウェアとして話題のAbleton Live! その魅力と使い方

音楽シーンにおける革新的なソフト「Ableton Live」
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2018.12.22 11:00

音楽シーンにおける革新的なソフト「Ableton Live」


DAWソフトに親しんだことがある人であれば、「Ableton Live(エイブルトンライブ)」という名のソフトを聞いたことがあるだろう。しかし、聞いたことはあってもどんなソフトなのかよく知らない人もいるはずだ。今回はAbleton Liveの特徴と使い方について、魅力を含めて紹介する。





そもそもAbleton Liveはどんなソフト?


Ableton Liveは、パフォーマンスの高さに定評がある楽曲制作ソフト。大きな特徴は、基本の使い方さえ押さえれば名前の通りLive感覚で、直感的かつスムーズな楽曲制作を実現できる点である。Ableton Liveを使えば、ユーザーはアイデアが思いついた時点でそれがどんなものだったとしても形にする手段が見つかるはずだ。ハードウェア・シンセをはじめ、ソフトウェア・プラグインやドラムマシンなど、ありとあらゆる音のレコーディングが可能になる。


新機能であるCapture MIDIを利用すると、演奏した後のMIDIノートが取り込める。この機能があれば、偶発的に生まれた演奏をもとに音楽を制作することができるだろう。この他、Ableton Liveにはオーディオクリップから音の情報をMIDIクリップへ抽出できる機能が搭載されている。ドラムブレイクやメロディなどをMIDIパターンへ変換することで、MIDIパラメーターの編集ができるだけでなく、同一のMIDIパターンで別な音も鳴らすことができる。もちろん、使い方も簡単。エフェクトやインストゥルメントなど、各種の制作機能が備わっているので、音楽ジャンルに関わらず曲作りに必須な要素が全て揃っている点が魅力だ。アレンジメントビューを使ってタイムラインに沿った制作ができる上に、Ableton Liveが独自に開発したセッションビューを使うと即興演奏が可能になる。


ちなみに、このソフトウェアには「Ableton Live Lite」と呼ばれるソフトが存在する。こちらはいわゆるAbleton LiveのLite版。しかし、Lite版とは言えかなり優秀で、作曲はもちろん制作した楽曲を音楽ファイルにしてスマートフォンで聴ける他、曲をネット上にアップすることもできる。






Ableton Liveの具体的な使い方


基本的な使い方としては、操作はドラッグ&ドロップがメインになる。簡単な操作性と視認性の両方を実現するために、シングルウインドウが採用されている。ウインドウを数多く表示させるより、画面一つでほぼ全ての作業が行えるようになっているのが特徴だ。ここで注目すべきポイントは、メイン画面が2つ備わっていること。


まずは、DAWソフトを使用した経験がある人ならおなじみの「アレンジメントビュー」という画面。時間軸に従って、レコーディングおよびMIDIシーケンスなどを構築していく。楽曲制作が大詰めを迎えた段階で、アレンジメントビュー上の情報をAIFFあるいはWAVなどのフォーマットへ書き出そう。


基本の操作は画面左側にあるブラウザビューから、使いたいシンセもしくはエフェクト、サンプル素材などを選び、トラックまたはアレンジポイントなどにドラッグ&ドロップするだけ。また、取り込みが済んだオーディオおよびMIDIのクリップは、画面の下で編集できる仕組みになっている。


さらに、アレンジメントビューと並ぶもうひとつのビューが「セッションビュー」だ。こちらのビューはアレンジメントビューと違って、時間軸やライムラインの要素を持ち合わせていない。それぞれのトラックにクリップスロットがあり、レコーディングやサンプル素材の取り込みを行ったクリップが再生できる。アレンジする際のヒントとして各クリップをモニターしたり、楽曲を全部取り込んだりしながら、幅広い使い方ができる点が便利だ。


なおセッションビューは、楽曲制作を主に行っている人の間では使わない人もいる。セッションビューを利用せずにアレンジメントビューのみでも制作は完結できるが、セッションビューの仕組みと使い方を理解すれば、より作業効率をアップさせることが可能になる。



written by 編集部


photo: facebook


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