小説家からDJへ! 村上春樹がTOKYO FMでDJデビューする

「音楽は執筆活動の先生だ」音楽愛好家としても有名な村上春樹が語る。
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2018.07.25 10:00


執筆活動の先生は音楽


世界的にも有名な小説家・村上春樹が8月5日(水)にTOKYO FMにてDJデビューすることが伝えられた。番組の収録中村上春樹は「音楽は執筆活動の先生のような存在だ」と話しており、音楽愛好家としての一面を見せている。また幼少時代からの逸話や、「ノルウェーの森」の執筆における裏話などを語る55分間の番組になっており、ファンにとっては村上春樹の肉声を聴くことのできる滅多にないチャンスとなりそうだ! 



ファンと村上春樹


実は熱心なレコードコレクターでもある村上春樹は海外に訪れた際、多くの時間をレコードショップで過ごしているという。また数多くのマラソン大会に出走するほどのランナーでもあり、番組内では思い入れのあるレコードとともにそのエピソードを語っている。村上春樹は普段ファンからは距離のある作家として知られているが、2015年には期間限定で「村上さんのところ」というウェブサイトを立ち上げ、ファンからの質問に応えるなどコミュニケーションをはかっており、累計1億ビュー以上を記録し、その後単行本と電子書籍として刊行されている。




それ以来ファンとの直接的な交流は初めてとなるが、TOKYO FMのエグゼクティブプランナー、延江 浩は「小説は1人で読むもの、ラジオもまた多くの場合でリスナー1人で聴くものであって、一対一のコミュニケーションであることから村上春樹氏とラジオには共通するものがあり、番組を企画した」と話す。




番組で語られた思い出


延江 浩は今回村上春樹にオファーするにあたってTOKYO FMのスタジオに招いた際、普段はセッティングされていないレコードターンテーブルとジャズのレコードをスタジオ内に用意していたといい、これがレコード収集家でもある村上春樹の気持ちを掴んだのだろう。「このレコードはHorace Silver(ホレス・シルヴァー)というミュージシャンで、高校時代に当時の彼女と一緒に買いに行ったもの」などパーソナルな話が語られているようだ。


通常ラジオ番組ではディスクジョッキー、編集、アシスタントと役割が分かれるが、村上春樹の場合では選曲と番組編集を彼が担ったという。村上春樹の選んだレコードは世にあまり知られていないものからユニークな曲まで多岐にわたり、曲中にレコードに関するストーリーや彼の半生を覗ける話が聞くことができるといい、村上春樹という人物を知ることができる内容でファンにとっては必聴となりそうだ!




小説には音楽の場面が多数登場する


村上春樹ファンならばご存知の通り、小説内には多くの音楽が流れる場面が書かれている。氏の音楽好きということもあってだが、小説内に出てくる音楽だけをまとめた本『村上春樹の100曲』が出版されたほどだ! 番組内で話のネタで出てくる『ノルウェーの森』ではタイトルそのままにビートルズの「ノルウェーの森」が物語の序盤で使われている。




村上春樹1作目の長編小説で1981年に映画化もされている『風の歌を聴け』ではThe Beach Boys(ザ・ビーチ・ボーイズ)の「California Girls」が使われており、さらに1988年に出版された『ダンス・ダンス・ダンス』はThe Beach Boysの曲名をそのまま引用しているともいわれている。ちなみに『ダンス・ダンス・ダンス』では映画『ティファニーで朝食を』で歌われたHenry Mancini(ヘンリー・マンシーニ)による「Moon River」が使われている。







この番組について「平成最後の夏におけるハイライト的な番組になる」とTOKYO FMは自信をのぞかせる。番組名は『村上RADIO ~RUN & SONGS~』となり8月5日(水)、午後7時から放送される予定なので村上春樹の小説ファンならずとも聴いてみれば世界の村上春樹の魅力が伝わることだろう! また、7月29日(日)には、坂本美雨、小川哲によるプレ特番(『いよいよ来週! 村上RADIOプレスペシャル』)も決定している。


村上RADIO - TOKYO FM 80.0MHz - 村上春樹特設サイト




written by #BsideNews


source:

https://mainichi.jp/english/articles/20180721/p2a/00m/0na/010000c


photo: facebookhttps://www.tfm.co.jp/murakamiradio/http://www.welluneednt.com/



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