訴訟相手とコラボ、ヒップホップファッションの伝説Dapper Danはなぜ今バズっているのか?

Gucciとコラボ、伝説のハーレム店が復活、ソーホーに進出。80年代からヒップホップファンを魅了し、元訴訟相手と仕事をするDapper Danとは!?
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2018.05.23 09:00

Gucci × Dapper Danが期間限定ショップ

2017年、Gucci(グッチ)と公式コラボレーションを発表した、ニューヨーク・ハーレムの伝説的ファッションアイコン「Dapper Dan」(ダッパー・ダン)がニューヨークの人気エリア、ソーホーで期間限定ショップを展開し、オープニングイベントにはA$AP RockyやRihannaらが出席した。Dapper DanとGucciのコラボコレクションは秋冬シーズンまでソーホー店でのみ取り扱う。ファッショニスタ達が押し寄せそうだ!


今回のコレクションは過去にDapper Danがリリースした、主にジャケットなどをモチーフにGucciの素材を使い作り直されたものになる。




GucciとDapper Danの関係性

今回のオフィシャルコラボレーションがなぜ話題になるのか?それは両ブランドの歴史に関係している。Gucciは知っての通りハイブランドの代表格だ。だが、Dapper Danとは一体どんなブランドなのか?


1982年から1992年まで、ハーレムにブティックを構えていたDapper Dan。多くの貧困な家庭に育った黒人と同じように路上で悪さをして育ってきた彼は、ハイブランドをサンプリングし様々な独自デザインを生み出した服で人気を博す。幾多のヒップホップアーティストやアスリートに愛してきたそのデザインは、80年代を代表するヒップホップデュオEric B & Rakimも愛用するなど、ヒップホップコミュニティのファッションアイコンとしてその存在を知らぬものはいないほど、影響力がある人物だ。





訴えられたDapper Dan!

Dapper Danは、ハイブランドのデザインをもちろん無許可でサンプリングしていた。彼の店は1992年に訴訟を起こされたのちに閉店に追い込まれてしまった。


しかし25年後の2017年に発表されたGucciのコレクションがファッション業界で物議を呼んだ。なんと発表されたデザインが、過去にDapper DanがLuis Vuitton(ルイ・ヴィトン)をサンプリングしたものとそっくりだったからだ


本家ブランドによる偽ブランドの無断コピーが罪となるのか話題になったが、さらに驚くのはその後Dapper Danに連絡を取ったGucciはDapper Dan本人をなんと広告モデルとして起用! その後Dapper Danとのコラボも発表し、ハーレムにお店が戻ってくるという結果になったのだ。




そんな関係性の末におよそ30年越しに達成したオフィシャルコラボレーション。そしてソーホーへの出店!もしかすると今後Gucci以外のハイブランドともコラボがあり得るかも? まさにファッション業界のヒップホップドリームだ!



Written by #BsideNews


source:

https://www.highsnobiety.com/p/gucci-dapper-dan-soho-store/

https://www.nytimes.com/2017/05/31/fashion/gucci-dapper-dan-jacket.html


Photo: dapperdanofharlemfacebook

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