昨年日本デビューを果たした韓国で大人気のガールズグループ『EXID』が、4月にアルバムをリリースすることが発表された。日本国内でのフルアルバムリリースは初。
日本オリジナル楽曲5曲に韓国リリース曲の日本語カバー楽曲5曲、そして通常盤にはボーナストラックとして、昨年11月に韓国でリリースしたカムバック曲「I LOVE YOU」を含む、計11曲が収録される予定。
アルバムのリード曲「TROUBLE」はm-flo ☆Taku Takahashiがプロデュースを手がけた。2stepのビートに彼女たちの多彩なボーカルが映える楽曲は、聴いているだけで気分が上がる爽やかな仕上がり。
4月のアルバム発売に先駆けて、1月23日より配信がスタートしている。
iTunes : https://itunes.apple.com/jp/album/id1450139756?app=itunes&ls=1
レコチョク : http://recochoku.jp/song/S1007661021/
プロデュースした☆Takuよりblock.fmにスペシャルコメントが届いた。レコーディングの裏側や、K-POPが世界を席巻している背景などが語られている。グローバルに活動を続ける☆Takuからの貴重なコメントをぜひチェックしてほしい。
EXIDをプロデュースして思ったこと by ☆Taku Takahashi
最近アメリカでのK-POP人気がとても目立ってきている。実際アメリカの音楽業界関係者たちからも、K-POPアーティストの盛り上がりにびっくりしたという話をされたりね。アメリカでのK-POPのヒットはたまたま当たったものではなく、国策としてずっと世界を攻めていった結果。20年近くずっとやってきたことが実り始めたんだと思う。国の助成金や企業のバックアップなど、アーティストやエンタメが世界に出るサポートがしっかりしていて、さらにいうとアーティストたちのタフさがすごい。日本にも素晴らしいアーティストは世界に自慢できるくらいいっぱいいるんだけど、このタフさに関して言うと、韓国のアーティストはズバ抜けています。
10年前にavex中国支部の人に言われたことを今も鮮明に覚えていて。彼女はこう言ってた。「中国のビッグな番組から日本のアーティストに出演依頼がくるんですね。その時日本側からは、他の並びのアーティストはどんな感じなんですか?って言われる。そして重い腰をなかなか動かしてくれない。そんな時に韓国のアーティストたちがフットワーク軽く、どんどんテレビに出演していく。今は日本のアーティストの評価がアジアで一番だけど、このままだといつか、そのうちK-POPが持っていってしまうんじゃないかと心配です。」
そして今、彼女の言ったことが的中している。当時、中国のテレビ番組とかって日本のテレビ番組より間違いなく仕切りは悪いし、パフォーマンスもしやすくない環境だった。日本のアーティストとか行ったら絶対NGみたいな場所だったとも思うから、日本側を責めたりはしちゃいけない。でも、ビジネスチャンスとしては大きな機会損失になってしまった。ましてや当時みたいにCDが国内で売れなくなった時代、日本の外でもビジネスができないとやっていけないメジャーアーティストが、これからどんどん増えていくと思う。だから日本のエンタメの国際化をすごく重要視してるんだよね。
話をK-POPに戻そう。今まで何組か、韓国のアーティストをプロデュース・コラボさせていただいたりしてきたけど、今回のEXIDは久しぶり。しかも韓国へ行ってのボーカルレコーディングは初。楽しみにして行ったんだけど、すごく貴重な体験ができた。まずはEXIDの子たちのタフさを痛感。レコーディングってね、どんなにスムーズだとしても必ず壁にぶち当たるんですね。うまい人のレコーディングだろうが、そうじゃない人たちのレコーディングだろうが、それぞれに壁があってそこでハマっちゃう。歌っている方は自分が不甲斐ないな、悔しいなって思って、録ってる方はなんとかしてあげたい、って思う。当然のことながらスタジオの空気はピリピリしてくる。喧嘩とかしてなくてもなんか気まずい空気になったりするんだよね。その気まずさの度合いは現場によって変わるんだけど。
EXIDの子たちのレコーディングでも同じように壁にぶち当たったんだけど、ここでも彼女たちのメンタルのタフさを痛感。ちなみに、彼女たちの歌を聴いたことがない人たちもいるかもしれないので説明しますが、ガールズグループの中でもお歌はうまい方に入ると思う。声の表情の出し方とか素晴らしいし、リズムもすごくいい。そんな彼女たちも、細かいところでうまく歌えないところがあって、そこを何度も何度もやってハマる時間があったり。僕が一番びっくりしたのは、何度も失敗したとき、彼女たちは自分を笑う。しかもゲラゲラ笑う。よく海外ドラマや映画で見るNGテイク集のあのシーンみたいに笑う。そして気を引き締め直してまたチャレンジしていく。折れないんだよね。それを何度もやってくじけない。これはすごく勉強になるなあ、って僕も思った。
あともう一つ思ったのはエンジニアのスピード感。レコーディングにおいて、しっかりと良い音を録るというだけでなく、良いテイクを即座に編集できるというところもエンジニアの仕事。このスピードが大事。アメリカのエンジニアでもすごく求められているんだけど、EXIDのエンジニアさんもすごく速かった。スピードが速いだけでなく、的確な良いテイクのアドバイスをくれる。要は脳みその回転がめちゃくちゃ早い。アメリカでビルボードヒットを出すアーティストのエンジニアとレコーディングした時もそんな感じだった。デジタル時代、とくに若いアーティストとやる時はそういうの大事だなあって思ったんだよね。
これから時代はどんどんボーダーレスになっていくと思うし、日本も徐々にこういったグローバルなマインドを持ったアーティストが増えてきていると思う。どこの国にも良いところと悪いところがあるけど、そこを冷静に見て、どんどん良くなっていこうとしていけたら日本ももっと光ると思う。10年後にはリスナーもボーダーレスになっているかもしれないよね。そんな中で僕も頑張らないと。
日本にはない「タフさ」を持つK-POPのアーティスト達。EXIDの日本での活躍も楽しみだ。
【リリース情報】
EXID『TROUBLE』
【発売日】
2019年4月
【仕様/値段/内容】
▼初回限定盤 / CD+DVD / ¥4,630+税
<CD>※曲順は未定となります。
TROUBLE
The Beauty is Guilty!?
Cookie & Cream
Memories
VAPORIZE YOURSELF!
HOT PINK[JPN ver.]
Every Night[JPN ver.]
Too Good to Me[JPN ver.]
Without U[JPN ver.]
UP&DOWN[JPN ver.]
<DVD>(仮)
1.「TROUBLE」Music Video
2.「VAPORIZE YOURSELF!“Special”Music Video
3.「TROUBLE」Music Video Making
4.「TROUBLE」Making Document
▼通常盤 / CD ONLY / ¥2,778+税
<CD>
初回限定盤CD内容+ボーナストラック「I LOVE YOU」
※アルバム『TROUBLE』に先駆け、先行配信シングル『TROUBLE』配信中
iTunes : https://itunes.apple.com/jp/album/id1450139756?app=itunes&ls=1
レコチョク : http://recochoku.jp/song/S1007661021/
written by 編集部