自分の声をMIDIコントローラー化して音楽制作できる機材「Dubler」が未来すぎる!

AIによる音声認識技術を採用したMIDIコントローラーでは、手ではなく自分の声でDAWやシンセを操作、打ち込みまで可能だ。
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2019.03.14 03:00

最近、SXSWでもAIを使った音楽制作支援ツールが話題になるなど、最新技術を駆使した音楽機材が注目を集めているが、新たに発表されたMIDIコントローラーが非常にユニークで興味深い。



自分の声を認識させて音楽制作やライヴができるMIDIコントローラー「Dubler」 


普通、MIDIコントローラーというとノブやツマミ、パッド、キーボードがついたハードウエアタイプのもので、それらをトラックメイカーが触りながらデータをDAWなどに読み込ませていくというイメージが頭に浮かぶが、 Vochlea Musicが開発したDublerは、そういった操作をAIによる音声認識技術を採用することで実現した最先端のMIDIコントローラーになっている。 


この音声認識型MIDIコントローラーはDublerソフトウェアと専用のUSBマイクを使うことでユーザーの声を認識。Ableton Liveなどあらゆる音楽制作ソフトで使用可能で、音楽制作からライヴ時のサウンドコントロールを実現するという。





打ち込みからエフェクト、パラメーター操作まで自分の声を使って可能に  


使い方はまず、ユーザーの声を60秒分、先述のマイクを使い、プログラムに搭載されているAIに認識させることから開始。その後はシンセ、ドラムキットを打ち込んだり、エフェクトやフィルターをかけるといった音楽制作作業が可能になるそう。さらにそのほかにもライヴ時のシンセコントロールからノート、サンプルなどを声の速さの変化に応じて変更させる機能やピッチベンド、エンベロープの変更なども可能にする機能も搭載されているとのこと。



またDublerでは、最大で4つのMIDIマッピングが可能なため、例えば、複数のMIDIチャンネルにマッピングされた楽器やパラメーター操作をユーザーが自分の声を使い行うことができるのは非常に大きな注目点だ。



ユーザーが自分の声でドラム、メロディーを打ち込む様子をチェック 


また公開されているいくつかのプロモーション動画では、ビートボクサーのSK SHLOMOが自身のボイスパーカッションをDublerに認識させ、Ableton Live上のドラムキットを遠隔操作する様子やフォークシンガーのLuna Neptuneが自分の声をMIDIデータに変換することでソフトシンセを演奏する様子や、声でシンセのStabを打ち込むなどを確認することができる。



それらの動画を見ている限り、特にドラムパターンの打ち込みの精度はかなり高そう。そのほかのMIDIコントロールの精度も非常に気になるだけに今後のアップデートを含め注目していきたい次世代音楽制作機材だ。



今なら2万8500円でDublerが手にはいる  


なお、開発元のVochleaは、Dubler制作販売のためにKickstarterでクラウドファンディングを実施3月12日から実施。しかし、この記事を執筆している時点では目標額の4万ポンドを突破し、倍の額である8万ポンド(約1170万円)もの出資額に達している。 


正規の販売価格は300ポンドに設定されているが、現在は35%オフの195ポンド(約2万8500円)以上出資した場合からリターンとしてDublerソフトウエア、専用USBマイク、1.2mUSBケーブルがパッケージされたDublerのStudio Kitを受け取ることができる。


Dublerが気になった人はこちらのKickstarterのリンク先で詳細を確認してみよう。クラウドファンディングは4月17日まで実施される予定だ。 


written by Jun Fukunaga

source: https://www.kickstarter.com/projects/vochlea/dubler-studio-kit-your-voice-the-ultimate-midi-con/description

photo: Vochlea Music Facebook




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