本場、香港では主流! ワゴンで楽しむことができる飲茶

ワゴンで手軽で楽しめる中華点心
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2018.10.29 05:10

ワゴンで手軽で楽しめる中華点心


中華料理と聞くと手軽に食べられるイメージだが、町の定食屋さんと同じイメージを持っている人がほとんどではないだろうか。実はワゴンで点心を運びながら注文を行うことができるシステムが、中国に存在しているのをご存じだろうか。今回はこのワゴンで楽しめる飲茶について紹介したい。



飲茶ワゴンが香港で主流の理由


もともと飲茶は中国におけるおやつや軽食に位置しており、点心と呼ばれる菓子や間食、軽食を中国茶と一緒に食べることを指す。飲茶ワゴンのスタイルは香港で発展しており、従来から日本でもおかずとして人気の高いシュウマイや餃子などの点心に加え90年代以降香港への旅行が増えてきたことから香港スタイルの飲茶が日本に広まった。それに伴い香港独自のワゴンで店内を点心を運びながら注文をうけて点心を提供するスタイルが日本に導入され始めるようになったのだ。


このワゴンスタイルはお客にとって出来立ての点心を目の前で見ながら注文することができるので、注文してから料理が運ばれるまで待たされることがなく、外国人など現地の言語で書かれているメニューが読めない人でも指をさして注文することができる利点がある。お店にとっても注文を取ったり、出来上がった点心を運ぶ手間が省けるので人件費削減につながる。このように客とお店両方にメリットがあることから香港では飲茶 ワゴンによる点心の注文が主流となっているのだ。





飲茶ワゴンの注文方法


では、どのようにすれば飲茶ワゴンで注文できるのだろうか。ここでは伝統的な香港の飲茶 ワゴンを例に注文方法を説明しよう。実は飲茶といっても様々な種類があり、1つのワゴンですべての飲茶を扱っているわけではない。シュウマイや小籠包などの蒸し料理は蒸篭を積みあがっているワゴンが、春巻きなどの揚げ物の場合は中が見えて料理を見ることができるワゴンが、杏仁豆腐のような甘い料理はワゴンの上にミルクなどの容器が置いてあることが多く、一目でどの種類の点心を扱っているかわかるようになっている。ワゴンサービスのすべてのお店がこのように分けているとは限らないが、どのような点心があるのか連呼していたり、わかりやすいところにどのような点心があるのか書いてあるので、ほしい点心を扱っているワゴンが近くに来たら呼び止める。


そうするとワゴンを運ぶ係員が点心を見せてくれるのがどの点心がほしいのか伝える。大体の点心はワゴンで注文できる。しかし、サイドメニューはワゴンに載っていないことも多く、直接注文する必要がある。


最後に点心を注文したら伝票に印を押してもらう。この印は回転寿司の値段のシステムとほぼ同じで値段が異なるいくつかのグループに点心が分けられており、伝票に書かれている注文した点心が該当する値段に印を押してもらい、会計時に印を集計して支払うシステムだ。





日本におけるワゴンスタイルの飲茶


以上が香港における伝統的な飲茶ワゴンだが、日本においてはどうなっているのだろうか。日本では香港とは違い、あまり飲茶ワゴンのスタイルを見かける機会がほとんどない。ただし、食べ放題のサービスかコース料理のお店の場合、ワゴンスタイルで点心を提供するお店はいくつか存在する。ただし、日本におけるこのようなスタイルのお店がある程度値段設定が高いところが多い。これはワゴンでオーダーする食べ放題スタイルが日本ではまだしっかりと根付いていない事が日本では定食スタイルの中華料理がメジャーとなっているため本格的な中国のコース料理を出す中国料理店でしかワゴンサービスを行っていないことがあげられる。また、ワゴンスタイルのお店でもコース料理の一皿として組み込まれている等、香港の飲茶ワゴンとは形式が異なっている場合がほとんどだ。


日本でワゴンスタイルの飲茶を楽しみたい方はある程度お金を用意した上でワゴンスタイルの飲茶を楽しめるお店を探してみるといいだろう。




written by 編集部


photo: facebook


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