現在のヒップホップカルチャーでは、多くの若いラッパーが自慢のドレッドヘアーを好みの色に染めSNS上で輝きを放っている。中にはTekashi 6ix9ineのように虹色に髪を染めるラッパーまで出てきている程だが、そんな中新たなヘアースタイルのラッパーが登場したようだ。
本名をJames、ステージネームをBill $aber。今まで誰も見たことがないような新感覚のヘアースタイルは、ネット上でもミームとなっている。Bill $aberの首から下を動物に変えたこのフォトは、本人も気に入ったようで自分自身のアカウントでもポストしている。
Bill $aberの音楽はとても暗く、コミカルな外見とのギャップがまた面白い。意外なコネクションであるが、マリリン・マンソンも彼の音楽を気にいっており、NYで彼をステージに上げている。
Bill $aberが幼少期に聞いていた音楽は、母親からの影響を多大に受け、Jay ZやJeezyからDestiny's ChildやMary J Bligeを含むR&B全般を好んで聴いていたらしい。ではなぜ彼らの関係は生まれたのだろうか?
Bill $aberによるとコンタクトがあったのはマリリン・マンソンの方からで、ニコラス・ケイジとセルマ・ブレア主演のホラー映画「Mom and Dad」を見てる時にShazamを使用して彼を見つけたようだ。余談ではあるが同映画にはXXXtentacionもサウンドトラックで参加している。
現在のシーンにおいて外見はとても重要な要素だ。インスタグラムでは数えきれない数の写真が飛び交い、Twitterやフェイスブックでは情報が滝のように流れていく。そこで人の目に着くというのは至難の技だ。
そこでアイデアを出したのが彼の母だ(息子のマネジメントもしている)。三つ編みを前に持ってきたら、ソーシャルメディアで注目されると思い提案したのがはじまりで、2016年の後半からスタートしたらしい。
ちなみに普段の生活では三つ編みを解いている。理由は邪魔だからだそうだ、ごもっともである。
現在のシーンでは楽曲よりも、派手な私生活を主体にしているアーティストがかなり増えてきた。そのせいで才能のあるアーティストが半強制的に個性を植え付けられているように感じる。飽和状態になってきたSNS映えの外見は、今後どのように変化していくだろうか。以下リンクはBill $aberのアップロードされたばかりの新曲、「Come With The Force」。
source:
https://pigeonsandplanes.com/news/2018/02/marilyn-manson-bill-saber
photo: Facebook