Written by Jun Fukunaga
世界的に有名な社会風刺的グラフィティーアーティストとして知られるイギリスの覆面芸術家Banksy。その謎に包まれた正体は常に人々の間で噂されてきたが、このほど、イギリスのメディアDaily Mailがその正体が実は、Massive Attackの3Dこと、Robert Del Najaの可能性があると報じている。
Massive Attackのライブ場所とBanksyの作品の出現場所Map
また、先述のようにブリストル出身と噂されるバンクシーの作品は同地のアンダーグラウンドシーンで生まれ、地元のアーティスト、ミュージシャンとの交流で発展。そして、その作品はバンクシーによれば、ミュージシャンになる前はブリストル初のグラフィティーアーティストとして活動していた3Dの作品に影響を受けているそうだ。また、3Dは当時、ブリストルのステンシルグラフィティーの先駆者であり、アメリカからヒップホップとグラフィティーカルチャーをブリストルに持ち込んだ人物と言われている。なお、Masssive Attack作品のアートワークは彼が手掛けている。
これまでの噂からするとBanksyの正体と言われる人物は1973~74年と言われており、1965年生まれの3Dとは年齢が合わないが、そもそもそのBanksyの生年が正しいかもわからないだけに、一概にそれだけで、正体は3Dではないとは推測できない。
いずれにせよ、Banksyの正体に関しては未だ謎のまま。しかし、もし、Massive Attackのメンバーがその正体だとしたら、双方のファンだけでなく、音楽ファンやアートファンにとっても非常に夢のある話ではないだろうか?
なお、近年のBanksyのアート作品の代表作のひとつである体験型アート「Dismaland」は某有名テーマパークを皮肉ったブラックユーモアアートとして注目を集めたり、ニューヨークで1ヶ月にわたって毎日1点ずつ作品をどこかに展示すると発表し、その作品を求めて、人々が奔走するといった騒動をドキュメンタリー映画化した作品が日本でも公開され、話題を呼んだ。
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