ついに発覚?覆面芸術家Banksyの正体はMassive Attack説が報じられる

世界的に有名な社会風刺的グラフィティーアーティストの謎に包まれた正体がMasssive Attackのメンバーの可能性があると報じられる
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2016.09.02 21:45

Written by Jun Fukunaga

世界的に有名な社会風刺的グラフィティーアーティストとして知られるイギリスの覆面芸術家Banksy。その謎に包まれた正体は常に人々の間で噂されてきたが、このほど、イギリスのメディアDaily Mailがその正体が実は、Massive Attackの3Dこと、Robert Del Najaの可能性があると報じている。



Banksyは、街中の壁にステンシルを使って反資本主義・反権力など政治色の強いグラフィティーを残したり、メトロポリタン美術館や大英博物館などの館内に、自らの作品を無許可で展示するなどのパフォーマンスにより、一部の人々からは「芸術テロリスト」と呼ばれているが、2007年のオークションでは、彼の作品計6点が、日本円で約8500万円以上で落札されるなどアートシーンからの評価は高い。また、一説にはイギリス・ブリストル生まれであると噂されている。Daily Mailが今回報じた記事によれば、Craig Williamsというジャーナリストが、その正体は、Massive Attackの3Dか、3Dとその関係者チームの中の複数人でBanksyとして活動しているのでは?と推測しているそうで、その理由としては、これまで、北米を中心にMassive Attackのライブが行われた場所では、その直後にBanksyの作品が出現していることによるという。


Massive Attackのライブ場所とBanksyの作品の出現場所Map

また、先述のようにブリストル出身と噂されるバンクシーの作品は同地のアンダーグラウンドシーンで生まれ、地元のアーティスト、ミュージシャンとの交流で発展。そして、その作品はバンクシーによれば、ミュージシャンになる前はブリストル初のグラフィティーアーティストとして活動していた3Dの作品に影響を受けているそうだ。また、3Dは当時、ブリストルのステンシルグラフィティーの先駆者であり、アメリカからヒップホップとグラフィティーカルチャーをブリストルに持ち込んだ人物と言われている。なお、Masssive Attack作品のアートワークは彼が手掛けている。

これまでの噂からするとBanksyの正体と言われる人物は1973~74年と言われており、1965年生まれの3Dとは年齢が合わないが、そもそもそのBanksyの生年が正しいかもわからないだけに、一概にそれだけで、正体は3Dではないとは推測できない。

いずれにせよ、Banksyの正体に関しては未だ謎のまま。しかし、もし、Massive Attackのメンバーがその正体だとしたら、双方のファンだけでなく、音楽ファンやアートファンにとっても非常に夢のある話ではないだろうか?



なお、近年のBanksyのアート作品の代表作のひとつである体験型アート「Dismaland」は某有名テーマパークを皮肉ったブラックユーモアアートとして注目を集めたり、ニューヨークで1ヶ月にわたって毎日1点ずつ作品をどこかに展示すると発表し、その作品を求めて、人々が奔走するといった騒動をドキュメンタリー映画化した作品が日本でも公開され、話題を呼んだ。

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