24時間に限り、通常受け取る手数料を音源やマーチャンダイズを販売するアーティスト、レーベルに還元するBandcampのアーティスト還元デーが現地時間7月3日0時(日本時間16時)より行われる。
Bandcampのアーティスト還元デーは、今年3月に行われた後、5月より3ヶ月に渡り、毎月第一金曜日に開催されることになっており、今月はその最終月となる。先月の還元デーでは5月の売上が710万ドルだったことに対し、480万ドルと減少したがそれでもこの数字は初回3月時の430万ドルという売上を上回るものだ。
そんなBandcampでは、今月の還元デーにあわせて、セールや新型コロナウイルス関連、黒人人種差別問題関連の寄付などを行うアーティスト、レーベルの情報を一挙にチェックできる特集記事を公開している。
またアーティスト還元デーにあわせて、Bandcampで取り扱う音源を使ったDJミックス18本を公開したことでも注目を集めたUKのカルチャーメディア・Crack Magazineとコラボした特集記事も公開中だ。
同記事では、Crack Magazineのエディトリアルスタッフがそれぞれおすすめ音源を紹介しているが、早速チェックしてみたところ、特に気になったのが以下の3タイトル。
70年代のペルーのサイケ・クンビアバンド、RANILのトロピカルなキラーチューンのコンパイル盤『Ranil y su Conjunto Tropical (Limited Dance Edition)』
ロンドン拠点のプロデューサー、Lord Tuskが先月リリースしたRAWでダビーなSci-Fiテクノ盤『Paradise Awaits』
Matmosのメンバー、Drew Danielの別名義プロジェクトThe Soft Pink Truthのレフトフィールド節の効いたアンビエント、ハウスを収録した『Shall We Go On Sinning So That Grace May Increase?』
ほかにも良盤がいくつかプックアップされているので、気になった人は特集をチェックして是非、今月のアーティスト還元デーのタイミングで購入してみてはいかがだろうか?
Bandcampでは還元デー期間をカウントする特別なクロックサイトのisitbandcampfriday.comも公開中だ。こちらでは正確な残り時間がわかるので、当日は時間を確かめながら思う存分ディグしてみよう。
ちなみにこれは余談だが、新型コロナウイルス禍における様々な取り組みが注目されるBandcampについて、ガーディアン誌が「Bandcampがいかにしてストリーミング時代のヒーローになりえたか?」という特集記事を先月公開していることをご存知だろうか?
その記事では、アルゴリズムを重視するほかの音楽ストリーミングサービスとの違いや、昨今のチャリティー企画、コアなテーマで人気のBandcamp Daily記事、経営方針などが紹介されており、内容的にも非常に興味深いものになっている。気になった人はこちらもあせてチェックしてほしい。
written by Jun Fukunaga
source:
https://daily.bandcamp.com/features/bandcamp-covid-19-fundraiser
photo: Bandcamp