アメリカの音楽配信サービス会社「Bandcamp(バンドキャンプ)」が新たにレコードプレスサービスを開始することを発表した。これまでもアーティスト、ミュージシャンが曲を簡単に販売することができるウェブサービスが人気のBandcamp。レコードプレスを開始することで、これまでのデジタルサービスに加え、フィジカルでの販売にも足を踏み入れることになる。
このサービスはインターネット上で資金調達、支援を募集するクラウドファンディングを利用したもので、アーティスト側の初期費用は一切不要。さらにレコードのプレス、ジャケットの印刷、クライアントへの配送まで全てをBandcampが請け負ってくれる。アーティストはレコードのデザインや価格、キャンペーンの内容を決めることができ、製作費用がネックだったレコードプレスがリスクなくできるとあって注目が集まりそうだ!
プレス会社によってレコードのクオリティが変わってしまうのが工程上ありえることだが、Bandcampではその心配は無いようだ。オフィシャルサイトでは「60年以上のレコードプレス経験のある製造パートナーにより、最高音質/品質を保証する」としている。
デジタルの販売においても、アップロード可能な楽曲のファイル形式はWAV、AIFFもしくはFLACとなっており、音質の低いMP3ファイルは使用することのできないBandcamp。より高音質な楽曲を提供することにこだわっているだけにレコードプレスにおいても信頼性は高い。
これまでデジタルサービスをメインとしていたBandcampだが、レコードプレスサービスに先駆けて今年2月にはカリフォルニア州オークランドにレコードショップをオープンしている。こちらのレコードショップでは、Bandcampが取り扱う500万枚以上のタイトルから選ばれたものが幅広く販売されている。
さらにショップにはパフォーマンススペースも併設されており、地元の団体と提携して音楽に特化したコミュニティイベントを開催していくとしている。オープン初日のイベントではオークランド出身のオルタナティヴバンド、Bells Atlas(ベルズ・アトラス)もパフォーマンスし、これからオークランドを中心とした新しい流れも生み出されていきそうだ。
ストリーミング・サービスが主流となった中でも数年前から人気が回復しているレコード市場。デジタルとフィジカルをまたにかけ、これからもアーティストをサポートするサービスが増えていくであろうBandcampの今後にも注目だ!
written by BsideNews
source:
https://pitchfork.com/news/bandcamp-announces-new-vinyl-pressing-service/
https://daily.bandcamp.com/2019/01/17/bandcamp-oakland-record-store-opening-in-february/
photo: bandcamp.com, bandcamp.com2