機材メーカーのAntaresが世界最大の楽器見本市「NAMM」開催にあわせて、新商品として「Auto-Tune Access」を発表した。
同プラグインはヴォーカル補正プラグインでトラックメイカーの間では「オートチューン」と呼ばれる類のもの。またオートチューンは、ヴォーカルのピッチ補正のために使われるほか、例えば日本では4月にコーチェラ2019にも出演が決定しているPerfumeのアイコニックなロボ声を作り上げるために使われたり、近年は国内外のヒップホップシーンなど様々なジャンルのトラックでも多用されるなど、現代の音楽制作の現場において定番のプラグインのひとつになっている。
Antaresからはすでにヴォーカル補正プラグインとして定番になっている「Auto-Tune」を販売。今回のAuto-Tune Accessは、先述の「Auto-Tune」のエッセンスを凝縮したシンプル版になっており、価格も99ドル(約1万2000円)で、定番モデルのAuto-Tune Proが399ドル(約4万3000円)することを考えると非常にお求め安い価格になっているといえる。
Auto-Tune Accessでは、自然なサウンドのピッチ補正はもちろん、先述のようなロボ声、ケロケロヴォイスと呼ばれるような極端なオートチューン効果を生み出すことが可能。またワンクリックで主要な自動調整機能にアクセス可能で、「Retune Speed」と「Humanize」という2つのパラメーターは、それぞれ3つの設定のみが行えるというシンプルな形になっているため、ユーザーが直感的に使用できる点も大きな特徴だ。それ以外にもパソコンのCPU負荷も低くなっているため、制作時のストレスも軽減してくれそう。またAntaresの新しいAuto-Keyプラグインとの互換性があるため、そこで自動判定したキーとスケールのデータをAuto-Tune Accessでも使用できるようになるとのこと。
なお、現在はAntaresの公式サイトにてMac/Windows両対応で販売中だ。
written by Jun Fukunaga
source:
photo: Antares