Asap Fergとは今最もクールなラッパー集団であるASAP Mobに所属するメンバーだ。元はASAP Mobに憧れていたラッパーだったが、他のASAPメンバーに見いだされ加入。あのASAPロッキーとも共作を行うほどの実力者だ。彼のラッパーとしての活躍や曲については現在も多くの注目が集まっている。
Asap Fergの本名はダロルド・D・ファーガソン・ジュニア。出身地はニューヨークのハーレムだ。ASAPロッキーと非常に似通った環境で育った彼は、学校のポエトリーの授業で初めてラップを知ったのだという。彼はもともとはASAP Mobのファンであった。まさかのちに自分がその集団に所属するとは思っていなかったかもしれない。彼の父親はダロルド・ファガーソンといい実は偉大な経歴を持つ。あのパフ・ダディが設立したレコードレーベル「バッド・ボーイ・エンターテイメント」のロゴデザインを担当したデザイナーだったのだ。ダロルドは他にもアンドリュー・ファレルのために「UPtown Records」のロゴデザインも行っている。
そのためAsap Ferg自身もデザインの道を選びアパレルショップを経営していた過去を持つ。ダロルド・ファガーソンが「ファーグ・アパレル」というブランドを抱えていたことも影響しており、当初はラッパーというよりはビジュアルアーティストとしての活動志望だった。
だが実際に彼をASAPのチームに引き入れたのがASAPの親分的存在であるASAPロッキーだった。Asap FergはASAPチームに加わることになり、ロッキーの曲「Kissin’ Pink」で初登場する。その後ロッキーと共演曲である「Get High」のプロモーションビデオなどで活躍するようになった。
2017年にはAsap Fergの名義曲「Still Surviving」をリリースしており、今ASAP Mobの中で最もホットなラッパーとも言われている。
Asap Ferg自身のデビューはAsap Rockyより若干遅い2013年だ。ミックステープ「Trap Lord」がAsap Ferg自身初めてのリリースであった。重たいベース音にどこかけだるげなメロディーラインは孤独感を感じさせる。Asap Fergの曲作りのセンスはASAPチームの目指すラップと同じ方向を目指していた。「The Lord」は大ヒットとなり全米音楽ビルボード・チャートで第9位までセールスを伸ばした。これがAsap Fergのデビューなのだから華々しいスタートダッシュといえるだろう。さらにAsap Fergはこの曲たちを引っ提げて2013年に初来日をとげている。そのため日本人の間ではAsap Fergの人気が確立されヒップホップ界でリスペクトするアーティストも多い。
この初リリース以降、Asap Fergの曲はしばらく発表がなかったが2017年に「Still Surviving」をリリースした。この先行リリース曲である「East Coast」にはASAP Mobメンバーも参加。ASAPロッキーも登場し多いに話題となった。他にも「Still Surviving」には大物アーティストの参加が見られる。スヌープ・ドッグやリック・ロスなどのクレジットも記載されている豪華なミックステープとなった。
しかしAsap Fergの才能はどうやらまだ全開ではないようだ。彼は父親の影響もあってかやはりデザインやアート、ビジュアル面での活動が目覚ましい。近年ではアディダスのキービジュアルとして起用されるなど、モデルとしての活動も多数見られている。ASAPロッキーもまたファッションアイコンとして注目されているが、Asap Fergにも熱い視線が集まりそうだ。
Photo: https://www.facebook.com/asapfergofficial/
Written by 編集部