KID NATHANとのコラボで注目を集める次世代ラッパー・Jin Dogg

3つの言語を操るトリリンガルラッパー
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2019.11.18 16:00

3つの言語を操るトリリンガルラッパー


大阪出身の関西系ラッパー・Jin Dogg(ジン・ドッグ)は、自身のソロ作品やKID NATHAN(キッド・ネイサン)というラッパーとのコラボによって、2016年以降大きな注目を集めている。語学力をいかして日本語・韓国語・英語をミックスしたトリリンガルラップを披露する事が特徴である彼の生い立ちや活動の歴史を紹介する。



Jin Doggの生い立ちと特徴


Jin Doggとは、大阪府大阪市出身の男性ラッパーである。Jin Doggという名前に関しては、Katy Perry(ケイティ・ペリー)とコラボしたメガヒット曲で有名な世界的ラッパー・Snoop Dogg(スヌープ・ドッグ)の大ファンである事がまず関係する。そしてもう1つ、韓国にジンドッゲ(珍島犬)の種類の犬が存在する事も関係しており、本名がJinという名前であるわけではない。


なお、Jin Doggは日本ではなく韓国にルーツを持つ人物で、大阪市生野区の中のコリアンタウンにて1990年に生まれた。ちなみに日本でずっと生まれ育ったわけではなく、小学校の途中で両親のルーツがある韓国に渡って現地の日本人学校・アメリカンスクールで過ごした時期がある。さらに英語圏のオーストラリアに留学していた時期もあるため英語も堪能で、つまり日本語・韓国語・英語という3つの言語を操る事が出来る。





20歳を過ぎてから本格的にラップを始める


ラップの世界というものは、10代半ば・後半から地元で本格的な活動をスタートする人物が多い。Jin Doggは10歳の頃からヒップホップを聴き始めてZeebraやSnoop Doggをはじめとしたアジア・アメリカ圏のラッパーの作品にハマり、ラップの世界にのめり込むようになる。しかし、18歳で日本に戻ったのち20歳頃まではあくまで1人の一般的なリスナーに過ぎず、ラッパーとして目立った活動はして来なかった。


そんな中、21歳になった2011年頃からプロのラッパー/ミュージシャンになる事を目指して本格的にラッパーとして活動し始めるようになった。具体的には複数のヒップホップクルーの一員として活動するようになったほかソロ作品のレコーディングにも取り組み、2012年3月に1st EP作品をリリース。1st EP作品『Welcome to Bang Bang I.K.N』を発売した後はしばらく作品をリリースする事はなく、様々な事情によって地元の生野でおとなしく生活していた。




2016年に1st MIX TAPEを発表


2015年に入るとJin Doggはラッパーとして再始動し、数々のスターを輩出してきた動画投稿サイトYouTubeに自身のチャンネルを開設して作品を発表し出す。その後、2016年に入って、ヒップホップレーベル「HIBRID ENTERTAINMENT」の立ち上げに参画。そして、このレーベルから『1st High(mixed by DJ Bullset)』というミックステープ作品をまず無料の形で配信。1か月半経過してから今度は定価1000円のCD作品としてリリースしたところ、この作品が一般リスナー・業界関係者から高い評価を受けて一躍注目の人物となる。


そんな中、KID NATHANという関東系ラッパーと知り合って東京に行く機会が増え、KID NATHANを通じて東京でのコネクションを広げる事にも成功した。



2017年にKID NATHANとのコラボや2nd作品によってさらに評価を高める


KID NATHANという東京のラッパーが、Jin Doggに強い興味をもってコンタクトをとって以来、2017年に入って2人は様々なコラボを行うようになる。具体的にはKID NATHANの作品にJin Doggがフィーチャリングアーティストとして参加し、「魑魅魍魎」「HaNaFaNa」といった曲が誕生し、公式PVが大量再生されている。


KID NATHANとのコラボによって一気に知名度を上げた彼は、2017年秋に2ndミックステープ作品『2nd High』をリリースし、この作品によってさらに評価を高めた。2018年6月には、国民的人気を誇るAbema TVの「HIPHOPチャンネル」にて生放送ライブを行ったところ大きな話題となり、知名度はうなぎ上りだ。


そんなトリリンガルラッパー・Jin Doggは今後、NYで活躍するYaeji(イージ)のように世界的な活躍を見せる可能性もある注目の次世代ラッパーだ。




written by 編集部


photo: instagram


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