DJ HASEBEとは? どんなアルバムを出している?

DJ HASEBEとは?
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2020.02.18 02:00

DJ HASEBEとは?


DJ HASEBEは日本を代表するDJ、トラックメイカー、アレンジャーだ。数々のヒット曲を飛ばしており、代表曲にも恵まれている。今回はそんなDJ HASEBEについて発売されたアルバムのコンセプトなどからその人柄に迫っていく。




DJ HASEBEが出した歴代アルバムを徹底紹介


DJ HASEBEは、2019年時点でアナログを含む10枚のシングルとリミックスを含む10枚のアルバムを出している。また他にもリミックスCDやレコード、配信限定曲や提供曲なども数多く制作しており、その数は日本のDJの中でもトップクラスだ。DJ HASEBEがはじめて世に出したアルバムは1998年発売の『adore』となっている。このアルバムは、DJ HASEBEが当時参加していたR&BユニットSugar Soulの延長線上で制作されており、HIPHOPの曲は少なく、ほとんどの曲は、当時流行にあったR&Bテイストの楽曲であり、 Sugar Soulとしての楽曲も多く収められている。その一方で、DJ HASEBEの盟友的存在であり、日本語ラップのアイコンでもあるZEEBRAもラップとして参加するなど、決してセルアウト(HIPHOPにおける売れ線に走るという意味、多くは否定的な意味で使われる)ではないという強い意志表示もした。


2000年には念願であるファーストアルバムの『HEY WORLD』を発売した。当時日本語ラップが流行過程にあったこともあり、全編を通して強烈かつハードコアなHIPHOPを軸に構成されている。同年に専門誌でベストグループとして表彰されることとなるNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDの中心メンバーDABOが参加した「TABOO」やキングギドラのZEEBRAとRHYMESTERのMUMMY-Dという名コンビの3部作にも数えられ、大ヒットを記録した「MASTERMIND」などが収録された。中でも一際評価を受けたのは、Mos Def(モス・デフ)が参加した「BOUNCE」である。MOS DEFは、当時すでに、世界を代表するラッパーの1人であり、そうした大物ラッパーが日本語ラップのアルバムに参加するというのは極めて異例であった。それを可能としたDJ HASEBEの人脈と人間性には称賛が送られた一方で、特徴的な楽曲も長く愛されるものとなったのである。この楽曲に限らずDJ HASEBEが手掛けるアルバムには多くの海外アーティストが参加しており、一例として、Ronny Jordan(ロニー・ジョーダン)やLes Nubians(レ・ヌビアン)などがあげられる。


2001年に発売されたアルバム『MASTERPIECE』からHIPHOPとは距離を置き、R&Bや女性シンガーソングライターを起用した楽曲、リミックスというのが、DJ HASEBEのアルバムのコンセプトなっていく。『MASTERPIECE』では、嶋野百恵を起用したリミックスやYMO風にリミックスをかけた自身の楽曲が話題を呼んだ。2002年の『TAIL OF OLD NICK』では、日本語ラップ界の同志でもあるSHAKKA ZONBIEやRHYMESTERなどが参加したが、HIPHOP感はゴリゴリではなくラップをしない楽曲もあった。2003年から2006年にかけては、急速にR&BやHIPHOPの売上が業界レベルで大きく下がるという事態もあったのでアルバムは出していない。2007年には初期のアルバムをリミックスした『adore the remixies』でその存在感をシーンに誇示した。2009年と2012年には、『Very Delicious』とタイトルを打った、洋楽のリミックスアルバムを発売している。Maroon 5(マルーン5)やOasis(オアシス)、Red Hot Chili Peppers(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)などの世界的ロックバンドの楽曲に独自のリミックスをかけた同シリーズは再販も多く、DJ HASEBEが出したアルバムの中ではトップクラスの売上となっている。


2018年に発売された『natsuco』はHIPHOPとR&Bが半々ぐらいで収められた、DJ HASEBEの集大成的なつくりとなっている。HIPHOP部分では同世代で共に活躍してきたラッパーのPESや勢いのある若手であるSUSHIBOYS、PONYなどを起用し、メロディアスな楽曲を制作した。R&Bでは同じく同世代でトップとして活躍してきたbird、聴きやすい歌声で知られるFurukawa Sarahなどを起用し、R&BのDJ・プロデューサーとしても高い能力を持っていることを見せつけた。




DJ HASEBEのプロフィール


DJ HASEBEは1971年6月生まれであり、2019年では48歳となっている。出身は千葉県木更津市の田舎のほうで、少年時代は自然の多い環境で育った。本名は長谷部大助であり、本名から名前をとってDJ HASEBEと名乗っている。また別名義として、楽曲にも使われているOLD NICKというモノもある。大学卒業後の1990年代後半からDJとしての活動を始め、1998年には大手レコード会社であるワーナーミュージック・ジャパンと契約するまでに至った。契約してすぐに織田裕二の代表曲である「Love Somebody」のリミックスを手掛けるなどとして、活動を本格化していった。


元々は平行してSugar SoulというR&Bグループのメンバーとしても活動しており、ワーナーミュージック・ジャパンとも最初期はSugar Soulとしての契約であった。同グループは90年代後期にDragon Ashなどとのコラボで数十万枚を売り上げる大ヒットを記録したが、2000年代初期を最後にグループとして本格的な活動はおこなっていない。現在ではHIPHOP界のみならず、R&B業界でもDJ、トラックメイカー、プロデューサーとして活躍しており、Crystal KayやBENIなどといった多くの人気R&Bシンガーにも楽曲提供をおこなっている。またクラブでも第一線で活動中であり、多くの人気クラブで熟練のDJプレイを見せつけている。




written by 編集部


photo: https://www.universal-music.co.jp/dj-hasebe/biography/



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