謎めいたヒップホップ集団として話題を呼んでいるYENTOWN、メンバーの数も非常に多く15名の正式メンバーを擁しているが、突如加入メンバーが増えたりと常に変動を続けている。今回、そんなYENTOWNの魅力ついて紹介していく。
東京のナイトシーンで注目を浴びているヒップホップ集団YENTOWN、そのメンバーの個性も様々で、ラッパー、DJ、VJ、ファッションモデルから映像ディレクターも含まれている。そもそもの始まりは渋谷「Social Club Tokyo」で開催されていた「YENJAMIN」と呼ばれるパーティーだ。夜な夜なこのパーティーに集まっては歌い踊り楽しんでいたメンバー達が2015年にヒップホップ集団YENTOWNを結成したのである。15 名の正式メンバーを擁しているが、非常に流動的で、増えたり減ったりを繰り返している。
音楽と映像、ファッションとアートを融合させたネオカルチャーを東京ストリートから発信し続けている。
YENTOWNのフロントマンとして活動しているMonyHorse(モニーホース)、PETZ(ペッツ)、JNKMN(ジャンクマン)は、派生ユニットMONYPETZJNKMNでも音楽活動を行っている。 2015年1月にはMVも公開されており、当時はMonyHorse、PETZ、Junkman名義の「Higher Part II」(Prod. Chaki Zulu)であった。
YENTOWN、MONYPETZJNKMNでの活動だけではなく、三者三様にソロ活動も積極的に行っている。MonyHorseはフィリピン国籍で、同じ団地に住むKOHHと出会ったことでラップを始め、2012年に発表した「We Good」「Faded(remix)」のKOHH とのコラボ曲でヒップホップ界に颯爽と登場し、一躍注目の的となる。
PETZの始まりはTHE BOYZという3人組で発表した「BOYZ STANCE」で、2013年にKOHH、 Tokarev & PETZと共にリリースした「十人十色」がバイラルヒットし注目を浴びることになる。
Junkmanは16歳の頃からラップを始めており、2012年に発表されたRAU DEF「K.T.A」に収録された「#ぶっちゃけ」にPETZと客演している。その後は、MCネームをTokarevに変更し、「十人十色」に参加した。2015年にはSEEDA、 Junkman & kZmと共に共演した「BUSSIN」が人気ミックスCDの「CONCRETE GREEN Vol. 13」に収められたことで、知名度が一気に上がって行った。2016年、3人はMONYPETZJNKMN名義でミニアルバムを2月、4月と立て続けに発表するだけでなく、8月にもEP「轟」を発表した。
ヒップホップ集団YENTOWNのフロントを務めるのは、上に紹介したJNKMN (ジャンクマン)、 MonyHorse (モニーホース)、PETZ (ペッツ)、そしてChaki Zulu(チャキズールー)だ。
Chaki Zuluは、DJでありビートメーカーとしてYENTOWNのサウンドを支えている。普段MVなどで滅多に姿を出さないが、音楽グループTHE LOWBROWSなどにも所属し、雅-miyavi-やANARCHYの「BLKFLG」など有名アーティストのプロデュースを多く手掛けている。
他にも多数アーティストが所属している。LISACHRIS (リサクリス)は、モデルでありDJ、ビートメイカーと多彩に活躍している。独特なビートを仕上げることで知られており、Chaki Zulu以上とも言われる。
kZm (カズマ)YENTOWNとkiLLa Crewに所属しているラッパーである。JNKMNと同様にSEEDAの楽曲「bussin」にフックアップされている。この他、YDIZZY、KEPHAと呼ばれるラッパーもおり、ヒップホップ集団YENTOWNのメンバーは常に増えたり変化し続けている。
2020年7月にはメンバーのAwichによる「Shook Shook」がユニバーサルミュージックからリリースされ、メジャーデビューを飾った。重厚なトラックは同じくメンバーのChaki Zuluが手がけている。
同時公開となったミュージックビデオは、山田健人(dutch_tokyo)が監督をつとめ、見事な映像美で楽曲の世界観を表現している。
メンバーのkZmは2021年4月に新曲「Aquarius Heaven」をデジタルリリース。楽曲配信と同時にティザー映像を公開しアトランティック・ジャパンからのリリースを発表した。アトランティック・レコードは60年以上の歴史を持ち、アレサ・フランクリン、レッド・ツェッペリン等を輩出してきたアメリカに本拠地を持つ名門レーベルであり、業界内外を騒がせた。
「Aquarius Heaven」はASIAN KUNG-FU GENERATIONの「ラストシーン」をサンプリングしたリフが印象的なDJ DISKプロデュースの楽曲となっている。
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Photo:https://twitter.com/yentowntokyo
Written by 編集部