突如現れたフューチャー・ベースシーンの新生、モンスター級のDJ Slushii(スラッシー)

溢れる才能の持ち主DJ、Slushii(スラッシー)とは?
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2018.05.10 03:35


溢れる才能の持ち主DJ、Slushii(スラッシー)とは?


Slushii(スラッシー)はロサンゼルスを拠点に活躍する人気DJだ。クルクルとした緑色の髪に癒し系の風貌。どことなくおっとりとした雰囲気を醸し出す彼だが、音楽の才能は計り知れない。ピアノやベースの演奏から果ては歌まで、バキバキに才能溢れるアーティストなのである。


アスペルガー症候群を乗り越えたDJ、Slushii


DJ、Slushiiの本名はジュリアン・スキャンロン、1997年5月生まれのニュージャージー育ちである。子供の頃にアスペルガー症候群であると診断されたSlushiiの中学時代は、とても過酷な物だった。友達を作るのが難しく、「変な奴」と虐められたのだ。自分は他の人とは違うと思い、毎日が憂鬱だったという。そんな時Slushiiは、放課後、家の近くの小さな湖のほとりに座り、1時間程ぼんやりとして家に帰った。


Slushiiをアスペルガーの呪縛から解き放ったのは音楽だった。彼はこう語る。「僕はアスペルガーを持っているので、他の人とは物の見方が違うんだ。」と。それは結果的に彼の個性となり、多くの人を魅了したのだった。Slushiiは「創った曲を通して、みんなと気持ちを共有できる」とも話している。


2013年、Slushiiは「DJ Swoon」の名を使い、SoundCloudで楽曲の公開を始めた。8000人のフォロワーを得ていたが、突然の出来事が彼を襲う。投稿したリミックスの内のひとつが規約違反と認定されてしまい、アカウントを削除されてしまったのだ。Slushiiは落胆し、ニュージャージーのBest Buy(アメリカ最大の家電量販店)で働き始めた。失意の中、2015年6月に難産の末生み出されたのが、現在のスタイルDJ「Slushii」なのだ。






ドリンク・モンスターをトレードマークに、Slushii爆誕


彼のステージ・ネーム「Slushii」は、アメリカでポピュラーな「Slushii(スラッシー)」というフローズンドリンクから取られている。Slushiiのトレードマークとなっているキャラクターは、ドリンクカップから顔を出したアニメテイストのモンスターだ。彼自身も、そのドリンクカップモンスター型のヘルメットを被る事がある。頭頂部にはストローも刺されてあって、芸が細かい。




Slushiiが世に出たのは、DJマシュメロの大プッシュのお陰でもある。マシュメロは同じレーベルで、被り物の先輩だ。(マシュメロはマシュマロモチーフのヘルメットを被っている。)被り物の2人が仲良くじゃれあっている写真がいくつもSNSにアップされているが、その姿はとても微笑ましい。2018年2月には、Slushiiとマシュメロがコラボした曲「There x2」もリリースされた。



2017年8月、DJ、Slushiiによる初のフルアルバム「Out of Light」がリリースされた。リミックスの制作活動の合間にオリジナル曲も準備していたのだ。トータル45分、全13曲の中には、Slushii自身の歌も含まれている。最初のトラックのタイトルは「Into the Light」。そして、13曲目の「Out of Light」で幕を閉じる。まさに光の中を駆け抜けるようなトリップ感を味わえる一枚だ。

そして2017年9月には「ULTRA JAPAN 2017」への出演の為に来日。秋葉原のゲームセンターでクレーンゲームに興じている動画がネットにアップされているが、Slushiiは見事にぬいぐるみをゲットしたようだ。ちなみにSlushiiは日本のカルチャーが好きで、以前から日本のアニメ曲をリミックスに使ったり、ライブでアニメのセリフを効果に使ったりしている。「ULTRA JAPAN 2017」でも「お前はもう死んでいる」の文字がセットに踊った。また、遊戯王カードの収集家でもあるようだ。




Photo:https://www.facebook.com/SlushiiMusic/photos


Written by 編集部



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