Migos(ミーゴズ)のQuavo(クエヴォ)が世界的なラッパーになった背景

Migosのメンバー、ラッパーQuavo(クエヴォ)
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2018.05.23 05:30


Migos(ミーゴズ)のメンバー、ラッパーQuavo(クエヴォ)


Quavoは1991年生まれのアメリカ人で、ラッパー及びシンガーソングライター、そしてレコードプロデューサーとして活躍している。彼はMigosのメンバーでもある。彼ら3人はグヴィネット群で一緒に育っており、いつか街を出たいと願っていた。




ラッパーの前はフットバール選手として活躍


ラッパーのQuavoは高校時代にアメリカン・フットボールの選手として活躍しており、クォーターバックを務めていた。彼の元コーチはQuavoを「非常にスマートな選手」と評しており、戦術をよく理解しつつ防御にも優れていた述べている。2009年の試合では29回のパスを成功させ、大会の記録を打ち立てた。QuavoらがMigosを結成シたのは同じく2009年のことで、最初の名前は「ポロクラブ」であった。グループは2011年8月に「Juug Season」というタイトルのミックステープを制作し、2012年6月に「No Label」をリリースした。Migosが注目を集めるようになったのは、2013年リリースのシングル「Versace」による。同曲はDrakeをリミックスしたもので、ビルボード・ホット100チャートなどにランクインした。






もしQuavoが大統領になったら


Quavoは「もし俺が大統領になったら」という考えをNYデイリーニュースで語った。アメリカではトランプ政権について様々な議論がなされており、Quavoもその議論に参加した形になる。世界的なラッパーであるエミネムも、作品の中で大統領に立候補する演出をしていた。それが楽曲の「Mosh」で、当時大きな話題を呼んだ。Quavoは自分が大統領になったら、先ず家族全員でホワイトハウスに引っ越すと言っている。それから海外の軍隊を全部帰還させ、最低賃金も大幅にアップさせると語る。彼はマニュフェストの具体的中身までは言及していないが、彼が何を人生の優先事項にしているかは垣間見ることが出来た。実際、社会問題や政策について言及するラッパーは多く、特に移民問題には熱心である。Nicki Minajも移民の一人であるが、移民の生き方に誇りをもっているわけだ。




相次ぐ全米チャート1位


Quavo以外の MigosのメンバーはTakeoffとOffsetで、前者はQuavoの甥であり、後者はQuavoの従兄弟となる。Migosが全米で本格的に注目されるようになったのは、2015年にリリースしたデビューアルバム「Yung Rich Nation」によってである。2017年1月に出したセカンドアルバム「Culture」は全米チャート1位と獲得し、収録曲の「Bad and Boujee」も全米1位と記録した。2018年1月にはサードアルバム「Culture2」をリリースし、前作に続いて全米アルバムチャート1位を獲得している。そもそも「トラップ」は、サザン・ラップのラッパー達によって生み出された音楽である。それが南部ヒップホップの独特なドラム・パターンに発展したわけだ。




現代のビートルズ


Quavoが率いるミーゴスは、チャイルディッシュ・ガンビーノ名義で音楽活動をしている俳優のドナルド・グローヴァーから、現代のビートルズで称賛されている。全米でミーゴス旋風が巻き起こっており、ミーゴス関連のニュースが毎週のように音楽メディアから流れている。そこまで当バンドが成功できた背景には、アトランタ発のトラップ・シーンが隆盛であることが挙げられる。ミーゴスはラッパー・シーンだけでなく、ファッション・アイコンとしても存在感を発揮しており、ヤング・サグらと並んでトラップ・シーンの立役者となっている。トラップの勢いはアトランタを飛び越え、現在米国中に広がっている。シカゴのリル・ヨッティーやフィラデルフィアのリル・ウージー・ヴァート、ミシシッピのレイ・ジュリマーらは、全員がミーゴスの影響を受けているわけだ。


Photo:https://www.facebook.com/pg/migos.quavoyrn/photos


Written by 編集部



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