モーリー・ロバートソンとm-flo ☆Taku Takahashi、アメリカの大学とドラッグ文化を語る

モーリー・ロバートソンと☆Taku Takahashi、ドラッグとアメリカの大学を語る
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2018.02.18 11:00

毎週木曜日夜に放送されるジャーナリスト兼DJのモーリー・ロバートソンの音楽トーク番組「Morley Robertson Show」。


2月8日放送の回では、m-floのプロデューサー/アーティストでDJの☆Taku Takahashiがゲストで登場。テレビ番組、平昌五輪、ドラッグ、ビットコインなど、日米カルチャーの違いや、今の日本人が直面せずにスルーしがちな際どいテーマについて語っている。毎回、エッジの効いたトークと、今最も旬できわどいテーマを、平衡感覚を失うほどのディープな低音が共振するベースサウンドとともにお届けしている「Morley Robertson Show」で繰り広げられたトークをどうぞ。 


☆Taku Takahashi(以下、Taku):ところで、テレビの人がモーリーさんの番組聴いてたら、大変なことになりませんか?


モーリー・ロバートソン(以下、MR):と思ってたんだけど、なんとなくまだ大丈夫そうっすね(笑)。逆にフジテレビで「ユアタイム」に出てた頃は、この番組との間に絶縁体を入れておかないと、マズイことになってましたね。電気通らないようにするっていうか。磁気も遮断みたいな。


Taku:「ユアタイム」の時、硬かったですよね。


MR:あれはね、現場の雰囲気がね。ま、一言で言うと最初からつまずいた番組だったんで、なかなか視聴率を取ることができず、結局これ以上さげたくないからプロデューサー側が消極的な決定をするんですよ。ニュース番組経験のない市川紗椰さんを司会にして副司会に僕をいれちゃったじゃない。でも局アナの野島(卓)さんに進行を任せちゃったからさ、でそこに二人のアウトサイダーがいるわけですよ。で、本来ならこのアウトサイダーがはっちゃければ良かった。深夜帯なんだし。ところが、結局ショーンKの経歴詐称を見抜けなかったフジ側がどんどん普通の番組にしようとしたわけ。そうすると紗椰さんも僕も全然おもしろくできない。


Taku:そもそものモーリーさんが活きない。


MR:活きなかった。だけど、番組始まる時、東スポが「ショーンKよりモーリーの方がやばい」って記事書いたの。「彼はハーバード大在学中にコカインをやった」一回で止めちゃったけどね。1984年、85年頃に20ドル札で。そのお札からずーっと人の手から手へ、ちっちゃな何かを皮膚からも吸収してたかもね(笑)。”Everybody gettin high!”みたいな(笑)。そういうback to the 80sモーリーがあったんですよ。


Taku:アメリカの80年代は凄かったですよね。


MR:リアリティの話するとハーバードに行く人って超金持ちがいっぱいいて、仮に捕まってもね(Busted)、そもそもケンブリッジ警察いわゆる市警が来ない。代わりに「ハーバード・ポリス」(Harvard University Police)っていうのが来るの。おもろいでしょ。


Taku:ハーバード専門の警察、すごい。


MR:つまりね、ハーバードって「Insulated from outside world」ですよ。俺の友達もハーバード大で売人やってて。


Taku:ハーバードで!? 嘘でしょ!?


MR:いや本当。普通にボストンのヤバイエリアに行って、ピラミッドの上の人間からブツを買って来て売るの。それがどれくらいヤバイかっていうと、アメリカって100ドル札ってイリーガルな事する時ほど使いたがらない。すぐ分かるから。だからマネーロンダリングするためにわざと10ドル札、20ドル札使うんですよ。1万ドルだったら500枚の20ドル札をバッと渡すわけ。


Taku:「ブレイキング・バッド」みたいな札束の世界だ。


MR:そうそう。その時にね、友達が俺に言ったの。自分がブツを売るでしょ。「わざと20ドル札を一枚余計にいれた」って。


Taku:どうして?


MR:売人が数えるじゃない。そのまま相手がネコババするか、見てるんだって。100万ドルもらって「1枚多かったです」って返したら合格。次からブツをおろしてやるって意味なんだって。やばいっしょ?


その頃、年齢的にオバマも当時のロースクールにいた頃で。オバマと肩を並べて法律勉強してた金持ちのドラ息子とか政治家の息子とかいたんだけど、そういうやつらが寮に買いに来てて。名前を言うと絶対まずいんで言わないけど(笑)。そいつらが夜中に来るの、俺の友達探して。「おーい、いるかー」みたいに大声で。そんなことがハーバードの中であったのよ。


Taku:全然信じられないんですけど。


MR:これ普通(笑)。これ話すと、Facebookとかで逆探知されるかも。元はね、寮にね、日光浴できるベランダがあってね。そこにその友達が鉢植えを置いたら、いつの間にか2メートルにも及ぶ草が伸びちゃって。それをハーバード・ポリスが発見して。本当はさそこで手錠なんだけど、そこが甘いわけ。そいつはね、学部長のところに呼ばれて「私たちが想像するあれを持ってるか?」みたいに質問されたの。 彼も言い逃れしようとしたけど、もう出来なくなって(笑)。そした学部長がね「今回はその植物を処分してくれればいいけれど、二度とやらないとここで宣言してほしい」って言ったわけ。そしてそいつも「OK」って言って終わったわけ。で、彼の考えとしては「ベランダはよくないし、利益率の高いものにしよう」って考え直して(笑)。それで、街中のヤバイところに自ら行って、20ドルを正直に返金することの正直さで認められるみたいにズブズブになっていったんですよ。


Taku:ハーバードに通いながら。


MR:でね、そのロースクールの学生がね、「Where is he? I know he is at home!」みたいな感じで、2階の彼に向かって下の階から叫んで探しにきたりするから、彼に聞いたことがあるんですよ「怖いことない?」(Are you ever got scared?」って。そしたら「I’m a college student. They can’t fuck with me」(学生だから、誰も関係ない)とか言ってて、そいつ凄かったんですよ。そんな世界でその友達は「It’s good money, man. I’m self-sufficient」(金になるんだよ、自立できるぜ)とか偉そうに言ってくるわけなんですよ。


Taku:学生同士なのに偉そうに。


MR:だから俺も「本当かよ、お前大丈夫か?」とか言っても全然無頓着で。だから「what if I did it a little?」って言ったら、「you really wanna try this stuff?」って答えたの。で俺が「how much?」って言うと「first time, 20 bucks is enough」って言うの。で俺「えー!? 20ドル高い!」って思ったんだけど。ちょうど17ドルあるから、あと3ドル探してきて。


Taku:モーリーさんは貧乏学生だった?


MR:そんなにお金持ち歩かなかったですね。学生さんは。大学の学食はIDで食べられましたし。だからお金集めて、10ドルと5ドルと1ドル札と子供銀行みたいなお札の渡し方で20ドル払ったんですよ。彼ね、日本でいうビーフジャーキーとかおつまみで出てくる細い昆布みたいな厚さに銀紙を折りたたむの。それを丁寧に開けると、中に入ってるわけ。くしゃみを逆にするっていう形容、「Sneeze backward」っていう言い方、当たってるよね?「くしょんは」みたいな。そしたら短冊の半分をハサミで切ってくれて。で、一番危なくないのは逆にくしゃみをすることだと。もっと危ないのは、短冊の下に火を付けて蒸気を吸うやり方。


Taku:「ブレイキング・バッド」でのヤツだ。


MR:そう。そこまでは行きたくなかった。そしたらなんかやっぱり変だったよね。


Taku:合わなかった?


MR:その後地下鉄に乗ったんだけど、「WAO!」みたいな感じで。「地下鉄って最高におもしろい!」って感じちゃって(笑)。そういう事があったんですよ。1回だけね。お金がね、20ドルって俺ね一回で使い切ることがなかったんですよ。だからこのお金の使い方はマズイって思いましたね。お金が勿体無いという日本人的な考えの方が、「地下鉄が最高」っていう気持ち良さよりも上回ったの。やっぱりもう一つ、俺は東大とハーバードに合格してるじゃないですか。なんかね、「地下鉄が最高」は自分が何も努力もしないでくす玉が割れるわけじゃないですか。


努力してね、五輪とかね、ああいう普通の全体主義的なナショナリズムなファシズムで、日本のため、アメリカのためみたいな感じだったら「アチーブメントだな」と思う。だけど、何もしてないのに、物質を体内に入れただけで最高の気分になれるって絶対間違ってると思ったんだよね。神から懲罰が下るというか。


その友達はね、「Greedy」。拝金主義。自分がやるのを止めて人に売ったら、もの凄くボロ儲けできるってことを知ってしまった。金儲けが気持ち良さよりも気持ち良い。


Taku:でもそれってアメリカ社会だとすごいスキャンダルじゃないですか。


MR:だってバラック・オバマも自伝で言ってるよ「やってたよ」って。だけどヘロインはやっちゃダメですとも言ってた(笑)。ここで一曲、チルアウトな新曲をかけます!みなさん、今まで言ったことは全部嘘でーす!


Taku:嘘だったんですよね。


MR:嘘ですね。今のはね構成作家が書いたことを読んだだけです。言わされました(笑)。自分は何を言っているのか、全く分かってませんでした(笑)。「くしゃみを逆にする」ってどういうこと?ハン・ソロを撃ちそうになった、あの耳がとんがってるやつ


Taku:Greedoね。ハン・ソロが撃ったか、Greedoが撃ったか、のやつね。


MR:そのGreedoが鼻である行為をすることかと思ってた(笑)。「スター・ウォーズの話ですか?」って思った(笑)


Morley Robertson Show 

毎週 木曜日 21:00~22:30 ON AIR 

▶︎ https://block.fm/radios/28

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