シンセメーカーとして老舗のMoogが誰もが楽しめるセミモジュラー・アナログシンセを販売中だ。
シンセサイザー奏者のWendy Carlos(ウェンディ・カルロス)、冨田勲、そしてBeatlesまで、Moogのアナログシンセを愛好した歴史的アーティストは少なくない。彼らが使用していたSynthesizer IIIpは、発売当時7,985ドルで販売されていたが、今や35,000ドルまで高騰している。さらに、パソコンによる音楽制作の拡大によって、アナログシンセを使える、というアーティスト自体が若い世代には少ない。そこで、Moogが新たに販売したGrandmotherは、アナログシンセの初心者でも音作りできる仕様になっているという。
Grandmotherの最大の強みは、単体で動作し、ケーブルなしでも十分にサウンドを作れるという点。アルペジエーターやシーケンサー、Moog 905をベースとしたスプリングリバーブなどのモジュールが内蔵されているため、つまみをひねるだけで十分に音を変化させることができる。一方で、モジュールにケーブルを繋げることによって音の自由度が上がるため、上級者もその実力を遺憾なく発揮できるというのも嬉しい。もちろん、Mother-32やDFAM、Eurorackなど、他のモジュラーシンセとの連携も可能だ。
外観はカラフルで、1970年代と1980年代のMoog製品を思い起こさせるようなデザインになっている。
組み合わせ次第で無限に音を作れるこのGrandmotherは現在公式サイトで999ドル(約11万円)で販売中だ。
written by Kotona Hayashi
source:
https://www.moogmusic.com/products/modulars/synthesizer-iiip
https://www.moogmusic.com/products/semi-modular/grandmother
https://www.fastcompany.com/40581851/moog-vibrant-grandmother-bridges-the-past-and-future-of-synthesis?partner=feedburner&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=feedburner+fastcompany&utm_content=feedburner
photo:Moog