保護観察中に違法行為を繰り返し行ったとして刑務所に入り、2017年11月から2年~4年間服役することになったMeek Mill(ミーク・ミル)はアメリカ・フィラデルフィア出身のラッパーである。ここでは、Meek Millについてと、今回の刑務所での服役についてを解説していくこととする。
Meek Millについて知らない方もいるだろう。まずは、Meek Millとはどのような人物であるのかを説明した後に、彼の作品についても触れていくこととする。Meek Millは本名をロバート・ウィリアムズといい、1987年5月6日生まれでアメリカ・フィラデルフィア出身のラッパーである。2011年にはRick Ross(リック・ロス)が創設したメイバック・ミュージック・グループと契約を結び、音楽活動を行っていた。2012年に発売されたデビュー作「Dreams and Nightmares」が1週間で16万枚を売り上げ、全米のチャート2位を記録するなど、看板ラッパーとして、その地位や名誉を確立していた人物である。2015年にはアルバム「Dreams Worth More Than Money」を発売し、全米売り上げが35万枚という記録を残している。また、全米売り上げは10.2万枚と過去のアルバムよりも売り上げ枚数は劣るが「Wins & Losses」というアルバムも2017年にリリースしている。なお、「Wins & Losses」はMeek Mill自身がどのように形成されたのかといったMeek Millの人生における出来事、Meek Millがラッパーとして大きく活躍するようになるまでに乗り越えた試練や苦悩を描いた作品となっている。このような若いブラック・アメリカンの多くに共感してもらえるような作品を多く出しているところもMeek Millが多く人から支持を集める理由の1つとなっているのである。
Meek Millがどのような経緯で刑務所に入ることになってしまったのか、その経緯を見ていこう。まず、Meek Millは現地時間の2017年11月6日、保護観察条項に違反した行動をとったとして、州立刑務所に2年から4年間服役しなくてはならないとする判決が下ってしまった。Meek Millは2008年に薬物取り引きと違法銃器を所持していた疑いによって逮捕され、保護観察下にあった。しかし、このような保護観察期間中にも関わらず保護観察違反を繰り返し行っていたようである。そのような中で、2017年3月にもセントルイス・ランバート国際空港で乱闘騒ぎを起こすという軽犯罪を犯しただけでなく、同じく2017年8月にニューヨーク郊外において危険運転と無謀危険行に関与してるのではないかとの可能性が強まっていた。これらの2つの事件に関しての裁判ではどちらとも起訴は取り下げられていたものの、このような行動をしていることに加え、保護観察中における違法行為によって、ついに刑務所行きの判決が下ってしまったというわけである。この時の裁判官は判決の最低2年間は刑務所に入り服役をすることが必要との判決を下した理由について、保護観察中の旅行を制限するようにとの裁判所命令を出していたのにも関わらず、守らなかったことや薬物テストを実施した時に不合格になっていたことを挙げている。
今回の判決が下されたあとには、Meek Millの友人で、過去の作品で共演したことのあるジェイ・Zが、裁判官によって下されたこのような判決は不当であると述べ、自分たちはMeek Millを支持し、また音楽活層の場に戻ってくるようにサポートするといった趣旨の声明文をフェイスブックに載せている。
Photo:https://www.facebook.com/pg/MeekMill/photos
Written by 編集部