MADONNAはポップミュージックを牽引してきた実績もあり、その圧倒的な存在感からクイーン・オブ・ポップとも呼ばれている。セクシーで美しい歌声と、海外アーティストらしい破天荒な振る舞いで、しばしば世間を賑わせてくれる彼女だが、その真の顔について迫ってみよう。
MADONNAは1958年生まれで、1982年「エヴリバディ」でデビューとなっている。彼女を一躍有名人にしたのが、セカンドアルバムとなる「ライク・ア・ヴァージン」で、これは世界的大ヒットを記録した。「ライク・ア・ヴァージン」の曲は今日でもしばしば、テレビやラジオで利用されることもあり、世代を超えたインパクトを残したと言えるだろう。この成功により、彼女はクイーン・オブ・ポップとして、ポップミュージックのアイコン的な存在となった。2008年には偉大なミュージシャンが名を連ねる「ロックの殿堂」入りを果たしている。
クイーン・オブ・ポップと言うことで、ミュージックシーンでは絶大な存在感を示しているが、その活躍は音楽界だけにとどまらない。女優としての活躍もこなしており、007シリーズにも出演している。他にも、タランティーノらが複数で監督を務め、カルト的な人気を誇る「フォー・ルームス」などなど、出演作の枚挙に意図はない。その演技力は悪名が高く、ゴールデンラズベリー賞では顔なじみの存在である。他にも書籍の出版があるが、セクシー写真集を出したかと思えば、子供向けの絵本を描いたりと、とらえどころがない。
クイーン・オブ・ポップとして称賛されるMADONNAであるが、トラブル・メーカーとしても、クイーンの呼び名が相応しいかも知れない。数年に一度はメディアや関係者からバッシングの嵐を浴びせられるが、それも彼女の計算のうちなのか、へこたれる様子はなく、現在でもその活躍ぶりは健在である。
有名なものでは、2006年の十字架事件は衝撃的で、日本でもニュースになったほどだ。コンサートで十字架に磔になって「Live To Tell」を歌ったと言うものだが、これが宗教団体の逆鱗に触れ、猛烈な非難を浴びせられた。宗教団体とはその後も折り合いが悪いようで、過激な性的パフォーマンスを行った際には「悪魔の所業」との評決を得ている。
今でこそクイーン・オブ・ポップとして不動の地位を築いているMADONNAだが、実は駆け出し時代に性的犯罪の被害にあった経験をもっていたことを2015年に詳細に公表している。このカミングアウトは、海外メディアでは驚きをもって報じられた。被害当時の彼女は19歳だったが、この他にも銃や刃物を突きつけられたり、複数回の窃盗被害にもあうなど、散々な体験をしてきたようだ。そう言ったこ経験が彼女を強くし、サバイバーにさせたのだと、後に彼女は語っている。
色々な側面を持つクイーン・オブ・ポップことMADONNAだが、その活躍ぶりは現在も変わっておらず、創作活動にも熱心に取り組んでいる。常にミュージックシーンをリードしてきたクリエイティブさも健在で、思い切った発想や想像力に富んだアーティストとしては、今でも世界屈指のレベルと言えるだろう。2015年にはアルバム「レベル・ハート」が全米2位の売上を記録しており、この点からも人気は衰えていないことが窺える。2016年には「Rebel Heart Tour」で10年ぶりの来日公演を果たした。
日本国内にもファンは多く、多くの支持を集めており、日本ゴールドディスク大賞やアーティスト・オブ・ザ・イヤーの洋楽部門を複数回受賞した経験も持つ。待望の新作アルバムや、来日公演など、MADONNAの今後の活躍が期待される。
Photo:https://www.facebook.com/pg/madonna/photos
Written by 編集部