×マークを自由自在に操る魔術師KAWS。KAWSが生み出す作品には、巧みな技で×マークが踊る。KAWSは、さまざまなモチーフをアレンジし、彼独自の世界観を作り出す天才だ。KAWSアートは、どの作品を見ても誰にも真似できない世界観を醸し出している。そんなKAWSアートに、誰もが釘付けとなった。
KAWSは、ニューヨークブルックリンを拠点とし、目に「×」を描くことで有名なグラフィティアーティストだ。そんなKAWSは、壁などに落書きをするグラフィティアートから活動をスタートさせた。今ではNYのビルボード広告に抜擢されるなど、多くの人に周知されるまでに成長した。KAWSの活動の幅はストリートアートに止まらず、ファインアートやコマーシャルアートなど、ストリートアートの枠を超えて活躍している。特に「×」を用いた目のアートやNYビルボートの広告が有名である。
2016年には、UNIQLOとコラボレーションしたTシャツが話題となった。同年3月に行われたサザンビーズニューヨークでは、KAWSのペインティング作品に43万ドルの高値がついた。世界中のオークション市場でも、KAWSの作品に熱い視線が注がれている。世界中から注目を集めるKAWSの作品は、すでに入手ルことが難しいと言われている。作品が公開されると数時間もしないうちに完売するといった事態も起こっているほど、KAWSアート作品は人気を集めている。
人々の人気を集めるKAWSは、1974年にアメリカニュージャージーに生まれた。地元のストリートでアート活動を続け、その後、NYへ移住する。KAWSのアートを代表する作品が次々と世に輩出され、KAWSアートで街を飾っていった。その活動が、コマーシャルアートへとつながり、大手メーカーとのコラボレーションを果たすまでになる。地元ニュージャージーから始まったアート活動は、現在ではヨーロッパやアジアまで広がりを見せている。
KAWSアートが日本のトイやアパレルブランドとコラボレーションをしたことをきっかけに、kawsの存在が多くの日本人に知れ渡った。1999年には、岩永光が設立したアパレルブランド「Bounty Hunter」とコラボレーションし、KAWSがデザインとプロデュースを担当して生まれたリミテッドエディションのフィギュアは、世界中のトイコレクターの間で爆発的な人気を誇った。その後も、立て続けに「A Bathing Ape」などとコラボレーションを果たし、若者たちの間にもKAWS人気が広がっていった。
2006年になるとMedicomToyが手がけるファッション・トイブランド「orginal Fake」で、フィギュアや洋服のデザインを開始する。しかし、ファッションの流行は移り変わり、年月が経つにつれ、orginal Fakeのようなストリートファッションの人気は低迷の一途と辿ってしまう。とうとう、2013年になるとorginal Fakeは閉店。
その一方で、KAWSが生み出したフィギュアは年を重ねるごとにその価値を高めていった。その理由は、KAWSのアーティストとしての知名度が増したこととフィギュアの生産が限定生産だったからだ。それに拍車をかけるようにトイコレクターのみならずアートコレクターもKAWSのフィギュアを求めるようになり、ますます価値が高まった。
KAWS人気が世界中で高まる中、2016年にはUNIQLOとコラボレーションをし、「UTKAWS」としてファッション業界にkaws旋風を巻き起こした。アメリカやヨーロッパで販売したところ、売り切れが続出するほどの人気を記録した。人気は止まるところを知らず、大物ミュージシャンや大手企業とのコラボレーションは後を絶たない。KAWSの作品が間近で楽しむことのできる展覧会も大成功を収め、高い評価を得ている。これからも、ますますKAWSへの熱い視線が注がれるに違いない。
Photo:
https://www.facebook.com/pg/KAWS/photos/
http://sniffingeurope.com/2017/02/04/streetartist5/
Written by 編集部