レコード・アカデミーが主催するグラミー賞・最優秀賞について

グラミー賞の最優秀賞はどういう賞なのか
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2018.06.13 07:28


グラミー賞の最優秀賞はどういう賞なのか


グラミー賞はレコード・アカデミーが主催する音楽賞のことを指し、当初はグラモフォン・アワードと呼ばれ米国の音楽産業で優れた作品を創り上げた人たちの業績を讃えることを目的に設けられた。80近くの部門があり最優秀レコード賞、楽曲賞、アルバム賞、新人賞の主要4部門が良く知られ曲名やアーチスト等が発表される。




グラミー賞の概要について


グラミー賞はテレビ界ではエミー賞、舞台界のトニー賞、映画界のアカデミー賞と並んで評価され毎年2月に授賞式が行われ、代表的な受賞の模様は米国を始め世界の多くの国々に向けて放映される。


第1回の授賞式は1959年5月4日に行われ、2000年からはラテンミュージック部門の充実を目的に新たにラテングラミー賞も設けられることになった。トロフィーは蓄音機の発明者にちなんで黄金の手作りの蓄音機の形になっている。グラミー賞最優秀楽曲賞が中でも有名でありこれは米国で発売されたシングルが対象となっていて作詞・作曲家に送られるもの。


動画共有サイトにおいても最優秀楽曲は再生回数が多いためにすぐに探し出すことができる。日本人の受賞者も1960年代後半からクラシック分野で現れ、1970年代あるいは1980年代以降は最優秀アルバム賞とか最優秀映画音楽アルバム賞といった分野で受賞するようになって来ている。


グラミー賞の選考方法


グラミー賞は毎年米国内でリリースされた楽曲とアーティストを対象に選ばれ、会員の投票によるものとされ、結果はその後の売り上げに大きく影響すると言われていて本国では注目度の高い祭典の1つになっている。過去1959年に第1回受賞者が発表され、2018年のものも最近発表になった。



これまで最優秀レコード賞は最も優秀なレコーディング曲に対して贈られ、アーティストを始めプロデューサーやレコーディング、ミキシングエンジニア、など楽曲に携わった人々全てが受賞の対象になっている。審査は2段階に亘って行われた上でノミネートが行われ、それから最終審査となる。NARASの投票メンバーによって主要4部門や20近いカテゴリーへの投票が行われ音楽の専門家の内で協議投票が行われて会計会社も参加するのでデトロイト以外では発表当日まではっきりとした事情を掴むことができないとされている。




グラミー賞の選考過程については


グラミー賞のカテゴリーは主要4部門が良く知られ、その選考過程は気になるものでその辺りを調べてみると色々なことがわかる。全米レコード芸術科学アカデミーは一般にNARASの名称で知られ会員数は1万3000人とされ毎年候補を選出する。


その後主要部門で非公開の選考審査委員会が投票結果から15人から20人の候補を5人に絞り込むが公平を期して中には一般会員投票で選出されなかったアーティストが加えられることもあるとされる。審査委員会は変動はあるものの80以上あるとされる部門の14部門に存在し、毎年会合が開かれ選考を監視することになっている。投票の際の判断についてはあくまでも作品の品質であり売り上げやチャート順位には直接には関係しないとされている。


選考における問題点については


グラミー賞においては問題点も指摘されている。例えば投票券を持つ会員には若者層が少ないという特徴を持つ為にこれらの好みの音楽が取り上げられなくて受賞することが少ないとも言われている。そしてどういうわけかカントリーミュージックが盛んな国の為かこのジャンルが重視される傾向が見られるとされる。会員となっていても、専門外のジャンルに投票しなければならない場合があり、その際マイナーな分野では知名度に基づく選考に傾きやすいとも言われている。


売り上げとかチャート順位に左右されない基準というものが逆にその年の売り上げを伸ばした作品の選出を妨げているのではないかとも捉えられているのは気になるところではある。色々な思惑の中で選ばれることになり誰もが納得する投票が行われるというのはそもそも無理と考えて良いもので、まず好ましいものになっていれば良しとするほかはないという考え方に落ち着くように思われるもの。1975年当時パトリックウィリアムズがThresholdアルバムで編曲賞を受賞した際はやはり注目されていたがある面納得の行くものと捉えられたかも知れない。


Photo:https://www.facebook.com/pg/GRAMMYawards/photos


Written by 編集部



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