イギリス生まれのエレクトロニックグループのClean Banditは、2014年の「Rather Be」では全英チャート1位を獲得し、4週連続で首位を守り続けるほど人気を博した。クラシックと現代音楽をミックスさせたClean Banditは、新しくオリジナルなサウンドを生み出し、音楽ファンを唸らせている。
2009年にイギリスのケンブリッジで結成されたClean Banditは、ケンブリッジ大学で知り合ったジャック・パターソン、ルーク・パターソン、グレース・チャトーの3人で構成されているエレクトロニックグループだ。2013年にリリースした「Mozart's House」という曲は全英チャート17位と高評価で、新しい音楽性と実験的なゲームのようなサウンド、そしてバイオリンをミックスさせたサウンドが斬新だ。他のアーティストと比較しても圧倒的なオリジナリティがあり、その存在感を音楽業界に知らしめた。2014年には、ダンスミュージックとクラシックミュージックを見事に融合したClean Banditらしい新曲「Rather Be」をリリースする。全英チャート1位を獲得し、アメリカでもビルボードHOT100でClean Bandit最高の12位にランクインした。爽やかなバイオリンから始まり、ボーカルの透き通った声が響き、軽快なトラックがアップテンポな雰囲気を醸し出す。サビではピアノもミックスされ、キャッチーで聴き心地のいいサウンドに仕上がっている。
「Rather Be」は世界に認められた曲で、日本でも当時は良く流れていた。ミュージックビデオは日本で撮影され、彼らの世界観が自由に表現されている。同2014年にはファーストアルバム「New Eyes」をリリースする。アルバム内の「Symphony」という曲ではZara Larssonがフィーチャリングされていて、スウェーデンの歌姫の美しい声が響き渡り、音を最小限に抑えて洗練されたサウンドと、絶妙なコラボレーションを果たしている。ジワジワとテンションが上がっていき、サビの爽快感は抜群である。ミュージックビデオでは歌姫Zara Larssonの美貌が見れるので必見だ。
2016年にはガラッと変わってショーン・ポールとのコラボレーションを果たした「Rockabye ft. Sean Paul & Anne-Marie」をリリース。綺麗でオリジナリティ溢れるClean Banditのサウンドと、ショーン・ポールのノリの良いレゲエボーカルが不思議と相性が良く、聴きやすくリピートしたくなる一曲に仕上がっている。
2017年には「I Miss You feat. Julia Michaels」をリリース。Clean Banditの洗練された世界観が炸裂していて、美しいボーカルメロディとバイオリンの音色がたまらない。それでいながらダンサンブルなEDMサウンドも取り入れているので、Clean BanditならではのEDMといえるだろう。この曲はリリースされてすぐに流行り、世界中の音楽シーンを席巻している。
Clean Banditの音楽は、ケンブリッジ大学出身ならではの教養溢れる知的なクラシックサウンドを生かしつつも、現代的なEDMサウンドを柔軟に取り入れて、新しい音楽を生み出すという挑戦的なスタイルだ。遊び心のあるアーティストではあるが、知的な雰囲気もあるので上品さも感じられて、とても聴き心地が良い。Clean Banditが生み出す楽曲は知性と刺激が共存していて、独特な世界観を作り上げている。他のアーティスト達とのコラボレーションもスムーズだ。Clean Banditはいろんな音楽を聴いてきた上でさらなる新しさを求めている、音楽好きな大人向けのEDMともいえるのではないだろうか。
Photo:https://www.facebook.com/pg/cleanbandit/photos
Written by 編集部