Kickstarterにて資金調達中の手のひらサイズMIDIコン、『Grid』(Kickstarter上ではoffGrid)が注目されている。一見すると小さめのドラムパッドに見えるが、Gridはまるでゲーム操作のような感覚で演奏できる革命的なコンセプトのMIDIコントローラーだ。
リリースはRAVENやBateleuなどの音楽制作ガジェットで知られる、オーストリアの注目の新進ブランドbirdkidsから。
スマホの音楽制作アプリは進化したが、とはいえスマホのタッチ操作では音楽制作に求められるようなフィジカルで直感的なコントロールがしづらい。
そこで各音楽機材メーカーはモバイル用途の小型なコントローラーをリリースした。しかしながら長い歴史の中で、鍵盤やドラムパッドは適切な台の上に設置して両手があいた状態で演奏するという思想で設計され進化している。
最近のスマホ向け音楽制作ガジェットも含め、ほぼ全てのモバイルDAWコントローラーは安定した台に設置して上から叩いたり操作するという構造だ。持ち運べる小型な鍵盤は多くリリースされたが、やはり机の上に置いて使うという前提となっている。
いくら小さい鍵盤といえど、カフェの机の上に広げて演奏していれば「ワイは音楽クリエイターや、カフェで作曲しとるんや、どやさ」感が強く出てしまう。
そこでGridの出番だ。
ポイントはハンドヘルド。つまり設置場所がいらないので、カフェでも机の上に機材を並べずに、直感的なコントロールを可能にしたのだ。
自宅でも机やキーボードスタンドから解放され、ソファの上でリラックスしながら使用できる。もちろん全ての指を使いたければ机に置いて使えばいい。
一見すると手持ち型のドラムパッドのように見えるが、それだけではない。
ゲーム機のように左手の親指にはジョイスティックがあり、右手の親指で演奏をしながら左手のジョイスティックでモジュレーションをかけるような操作は、誰もがゲーム機で慣れ親しんだワークフローだ。
3Dジャイロスコープを内蔵しジェスチャー操作も可能、柔らかくフィット感の高いシリコン製で、Bluetooth接続も簡単に接続できるようになっている。
ハードウェア製品なのでコンセプトの良し悪しだけでなくクオリティも重要だ。キックスターターである以上、会社としての信頼度も気になるところ。
Birdkidsはものづくりにこだわったベンダーとして、すでにRAVENやBateleu、UNICORN BOOMなどの製品で高い評価を得ており、キックスターターでもすでにファンド満了の実績がある。出音はもちろん、どれもインテリアとしても欲しいくらいよくできたデザインで、今回のキックスターターでは日本への出荷にも対応しているので安心して欲しい。
▽同社のアナログシンセサイザーTheBateleur
現在、Gridはこちらにてプレッジ受付中。気になるお値段は日本への送料含め129ユーロのプレッジから本体を入手できる。製品の見た目のかっこよさや新しさを考えるとかなり安く感じられるのではないだろうか!?
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written by Yui Tamura
source:
https://birdkids.org/
photo:
https://youtu.be/Q8n7Y9scK8c