BASEMENT JAXXとは、イギリスで生まれたダンスユニットだ。クラブミュージック界でケミカルブラザーズなどの有名ミュージシャンと肩を並べるほどのスターに成長し、さまざまなミュージシャンのプロデュースやリミックスを手がけている。
1994年にフィリックスが主催したパーティーでサイモンと出会ったことがきっかけで意気投合し、ユニットは結成された。翌年、自主制作したサンバ・マジックが全米全英で話題となり、クラブミュージック界の新人として注目される。1997年には自主制作でリリースしたEPのフライ・ライフが全英でTOP20位以内となり、世界をクラブミュージック界を席巻したXLレコーディングというレーベルと契約した。
デビューアルバムであるレメディは1999年に発表され全英チャートの1位、アメリカのダンスチャートでも1位を記録した。日本国内でもシングルのレッド・アラートがラジオチャートの1位となり人気を高め、翌年には来日し単独でライブを行った。2001年に発表したセカンドアルバムのルーティーは、ヒットシングルであるホエアズ・ユア・ヘッド・アットのようにブラジルのカーニバルがテーマとなったサウンドを展開を展開している。翌年に行われた来日ライブではZepp東京をソールドアウトさせ、盛況を博した。
2003年のサードアルバムはこれまでとは違いバンドサウンドに接近した内容となり、シングルは日本の映画のテーマソングとなった。さらに、フジロックフェスティバルのトリで出演した際は入場規制になるほど観客が集まった。
2005年にはこれまで発表したシングルとビデオクリップが全て収録されたベストアルバムをリリースし、欧州でも最大規模のフェスティバルであるグラストンベリーフェスティバルで主役を務める。同年にはグラミー賞のベストエレクトロニカアルバムを受賞するなど、トップアーティストとしての評価をさらに高めた。
2006年にBASEMENT JAXXはロビー・ウィリアムズとコラボツアーを行い4作目のアルバムをリリースし、2009年にはオノ・ヨーコを迎えアルバムを発表し5年ぶりにフジロックのために来日した。
前作発表の5年後である2014年にはBASEMENT JAXXの6枚目のアルバムとなるフントを発表し、7月にはフリロックのホワイトステージでライブを行った。
ダンスミュージック以外にもオーケストラとの共演アルバムを発表したり、映画スコアを手がけるなど幅広い活動を行っているユニットがBASEMENT JAXXである。
BASEMENT JAXXが発表した7作目のアルバムである『Junto(フント)』は、久々にパーティーダンスチューンが多く収録された作品となった。ポジティブなダンスミュージック作品にしたいという思いがあり、人々の力によって世界を良い方向に変えていきたいという気持ちがこもっている。若手プロデューサーがBASEMENT JAXXの名前を挙げたことなどが刺激となり、フントは作成されていった。フントのリリース前にはシングルのカヴァーやリミックスを作成できるサイトが立ち上がり、ベースやドラムの素材がフリー公開され話題となった。
また、有名アーティストが参加しているだけでなく、通りすがりのシンガーが起用されていることも特徴だ。異なる人種とバックグランドの人がみんな手をとりあって音楽をシェアするという環境を作るのが、大きなテーマになっている。フントに収録されているバッファローという曲は、バウアーのハーレムシェイクが影響源になっている。ジャングルに最新のダンスミュージックであるトラップを混ぜ込んだトラックは、BASEMENT JAXXならではのものだ。
Photo:https://www.facebook.com/pg/BasementJaxx/photos
Written by 編集部